利益のための処方箋を持つ金属
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- 2022年4月14日
- トピックス
銅は世界経済の体温を測るものとして、「ドクター銅」と呼ばれている。
通常、世界的な成長が冷え込むと、最も有用な金属である銅も下がる。
経済活動が活発化すると、銅の価格は高くなる。
しかし、銅が得意とするのは経済的な処方箋だけではない。なぜなら、銅はインフレの指標としても優れているからだ。
- エネルギーは最大のインフレ・ヘッジだが、このチャートが示すように、銅はエネルギーからそれほど離れていないない。
インフレが進行している現在の環境においては、その点に着目する必要がある。
銅は非常に周期的だ。
銅と銅に関連する企業の株式に投資するもうひとつの理由がある。
銅で「グリーン」を考える
ゴールドマン・サックス(GS)は銅を「新しい石油」と呼び、グリーンテクノロジーにとって非常に重要であるとしている。
平均的な内燃機関(ICE)は、わずか20〜48ポンドの銅を使用している。
一方、ハイブリッド車(HEV)は平均85ポンド、プラグインハイブリッド車(PHEV)は132ポンドを使用している。
そして、バッテリー電気自動車(BEV)は、なんと183ポンド。
風力発電所や太陽光発電、蓄電池、充電ステーションに必要なすべての銅について考えてみて頂きたい。
米政府は、2030年までにアメリカ全土に50万台の電気自動車用充電器を建設する計画を立てており、そのためには大量の銅が必要となる。
そして、最近可決された1兆ドルのインフラ計画には、さらに多くが必要とされるだろう。
ゴールドマンは、銅の需要が2030年までに最大で870万トンまで大幅に増加すると予測している。
昨年、世界で使用された銅は約2440万トンであるため、2030年までに、約35%の需要増を見込んでいる。
供給について、ゴールドマンは、「市場は供給不足に直面しており、4年間で60%以上価格が上昇する可能性がある。」と述べている。
3月4日、Mining.comは、銅の倉庫が空っぽになると報じた。実際、世界の銅の備蓄量は2005年以来の低水準にある。
そして、銅の大型プロジェクトが次々と延期されている。
例えば、リオ・ティント(RIO)のモンゴルにある巨大プロジェクト、オユ・トルゴイは、「複雑な地質」と政府の不満に阻まれた。
また、ハドベイ・ミネラルズ (HBM) のツーソン近郊の大規模なローズモント銅鉱山は、水に関する懸念から厳しい反対を受けている。
このような環境では、銅の動きが爆発的に広がる可能性がある。
そこで、「米国銅インデックス・ファンド(CPER)」を検討してみてはどうだろうか。
銅先物のバスケットに連動しており、経費率は1.08%。
さらに、銅鉱山は地金にレバレッジがかかっているため、グローバルXコッパー・マイナーズETF(COPX)を利用すれば、さらに良い結果が得られるかもしれない。
銅に関連する39銘柄のバスケットに連動し、経費率は0.65%。
2つのファンドのパフォーマンス・チャートを見てみよう。
両者とも上昇に向かっており、COPXがアウトパフォームしているのが分かる。これは、株式が原資産である金属にレバレッジを掛けているからだ。
私は以前のメルマガで、中国の巨大不動産企業である恒大集団のデフォルト危機はCOPXの絶好の買い場であると述べた。
その時に買っていれば、30%以上の上昇となる。しかし、これはほんの始まりに過ぎないだろう。
株価は次の下落局面では魅力的なものだ。いつものように、自分自身でデューデリジェンスを行うことを忘れないで欲しい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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