最近の苦戦を経て安定化している暗号通貨
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- 2022年5月23日
- トピックス
ビットコイン(BTC、格付け「A-」)をはじめとする暗号通貨はここ数日安定しており、今月上旬の急落以降、幅広い市場がタイトなレンジで横ばいに取引されている。
暗号通貨は依然として伝統的な株式と高い相関関係を持っているが、先日S&P500が4%以上下落した際には、より落ち着いた動きを見せた。
ビットコインには、現在のレベルと前回の強気相場のピークである2万ドル付近との間には顕著なサポートがなく、さらなる弱さを防ぐために3万ドルをサポートとして維持する必要がある。
一方、この1週間は、3万1000ドルが抵抗レベルとして機能し、反発を試みる勢いを得るのに苦戦している。
ビットコインは最近の下落後、21日移動平均線を下回る取引が続いている。短期的な勢いを取り戻すには、3万3000ドルを超える必要がある。その間、ビットコインは確立されていない暗号通貨よりも価値を維持し続ける可能性が高い。
ビットコインの暗号資産(仮想通貨)市場支配率は、さらに80べーシスポイント増加して45.1%となった。一般的に、このマーケットリーダーは乱高下や調整時期にシェアを拡大する。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのBTCの推移率である。
イーサリアム(ETH、格付け「A」)は、市場が売られ始めてからビットコインを下回る動きが続いており、過去1週間のビットコインの4%の動きに対してETHは2%の小さな上昇を記録している。
過去30日間でも同様に、ビットコインの月間損失が27%であるのに対して、イーサリアムの月間損失は34%となっており、21日移動平均線である約2350ドルを大きく下回っている。
ビットコインと同じく、イーサリアムも2000ドルと2017年から2018年の強気市場のピークである1400ドルの間にあるサポートは限られている。特にアルトコインは、ETHのリーダーシップによって方向性が決まるため、ETHが足場を固めることが重要だ。イーサリアムは、さらに低い高値と安値の確立を避けなければならない。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのETHの推移率である。
インデックス一覧
暗号市場は、前週の急落から回復を試み、ワイスの各クリプト・インデックスは改善を見せた。この反発は前週の値動きに一致しており、最も大きな打撃を受けた暗号通貨は、より大きく反発した。
ワイス・50・クリプト・インデックス (W50)は11.53%上昇し、広範な市場が軌道に乗りつつあるように見える。
アルトコインが損失を取り戻そうとする中、ワイス・50・Ex-BTC・インデックス (W50X)は13.75%上昇した。
パフォーマンスを時価総額別に見てみると、大きな打撃を受けたより投機的なコインがに大きく反発したことがわかる。それでも、週足でこれほど急落した後、より広い範囲で安心感が得られたのは重要なことだ。
大規模コインは最も低い上昇率となったが、下落局面では最も価値を保った。ワイス・ラージキャップ・クリプト・インデックス (WLC)は11.12%上昇した。
中規模コインは、ワイス・ミッドキャップ・クリプト・インデックス(WMC)が13.70%上昇し、正しい軌道に戻った。
もっとも大きなダメージを受けた小規模コインはアウトパフォームを見せた。ワイス・スモールキャップ・クリプト・インデックス (WSC)は33.91%急騰した。
先週の値動きでは、より投機的な暗号通貨が悪夢のような数週間の期間を経て、反発をみせたが、持続的な上昇トレンドを確立するためには、大規模コインが上昇をリードする必要がある。
今後の推測
暗号資産(仮想通貨)市場は反発したが、金利の上昇、地政学的な不確実性、規制への懸念による強い逆風から、引き続き圧力に直面する可能性が高い。
これらの要因は、短期的には大きな混乱を引き起こす可能性があるが、いずれも暗号通貨の長期的な見通しを脅かすものではない。
規制は、暗号通貨の将来にとって重要な部分であり、完全な主流となるためには、証券取引委員会(SEC)が、投資家保護とイノベーションの促進を両立させるガイドラインを策定する必要がある。
暗号資産(仮想通貨)市場は周期的なものであるため、価格の弱い期間が続くのは全く普通のことだ。パニックで売る投資家もいれば、この機会に長期で積み立てる投資家もいる。
健闘を祈る。
サム
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