金利の上昇?銀行を狙おう
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- 2022年5月23日
- トピックス
金利が上昇しているのは周知の事実だ。連邦準備制度理事会(FRB)は今月50ベーシスポイントの利上げを行い、6月と7月にさらに2回の50ベーシスポイントの利上げが予想されている。
実際、FRBが6月に半値の利上げを行う確率は91%、7月に同様の利上げを行う確率は78%だと市場は予想している。
注目すべきは、市場はどちらの会合でも小幅な引き上げの可能性はゼロと見ていることだ。
投資家の反応
割安感が薄まるにつれ、株価収益倍率(PER)の高いグロース企業が苦戦している一方で、バリュー株ははるかに底堅い。
そのため、私が何ヶ月も前からお話しているように、成長から価値へのシフトが続いている。
金融セクターにはバリュー株が多くある。 金融セクターは、GICS(グローバル産業分類標準)の11セクターの中で2番目に株価収益率(PER)が低く、インフレ率の上昇時におけるバリュエーションの調整に最も強いセクターの1つだ。
株式市場の各セクターのPERを比較した次のチャートを見てみよう。
大手銀行は金利が上がると利幅が広がる。 金利が低いと、銀行は借入コストと融資を行う際の金利のスプレッドが小さくなる。
簡単に言えば、金利が高ければ高いほど、銀行にとっては価格設定の余地が増えるということだ。
銀行は金利の上昇だけに支えられている訳ではない。歴史的な低失業率に象徴されるように、経済の基盤は強固なものだ。現在の失業率は3.6%で、FRBの一般的な目標である5%を大きく下回っている。
貸倒引当金繰入額は、前期に増加したにもかかわらず、依然として低水準にある。パンデミック時は、デフォルトへの懸念から信用損失引当金が爆発的に増加したが、財政出動の波でマイナス圏へと押し出された。
景気刺激策が終わり、状況が厳しくなっているにもかかわらず、貸倒引当金繰入額は第1四半期まででパンデミック前の水準を大きく下回っている。これは、経済が適応していることを意味し、銀行にとって有益だ。
貸倒引当金が少ない場合、貸し倒れする人が少ないため、収益性が上がる。貸倒実績率が下がれば、純利益は改善する。
大きな銀行ブーム
私は、これからの金利上昇局面では銀行株がアウトパフォームすると考えており、金融セレクト・セクターSPDRファンド(XLF)は最有力銘柄の一つだ。
この上場投資信託(ETF)は、金融セクターへの分散投資と主要プレーヤーに集中したエクスポージャーを提供する。S&P500の金融セクターと同様、98.72%のウェイトで構成されている。
それは、XLFの組入れ上位4銘柄のうち3銘柄で分かる。
- JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)
- バンク・オブ・アメリカ(BAC)
- ウェルズ・ファーゴ(WFC)
これら大手3行は、合計でファンドの20%以上を占めている。その他、チャールズ・シュワブ(SCHW)、モルガン・スタンレー(MS)、ゴールドマン・サックス(GS)などを保有している。
XLFは、7500万株以上という非常に流動的な平均出来高で取引され、340億ドル以上の資産を運用しており、経費率はわずか0.10%。
XLFの週足チャートを見ると、金融株が最近の市場全体の下落に巻き込まれたことがわかる。価格が安定すれば、これらの銘柄は利益率の向上により上昇していくと考えている。
今のところ、強い銀行は良い割安価格で取引されているようだ。私は、33ドル付近のサポートから大きく反発すると見ている。
常に自分自身でデューデリジェンスを行うことを忘れないで頂きたい。これらの銘柄は、市場が回復すれば、素晴らしい上昇を見せる可能性がある。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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