石油の次のステージは、大きなものとなるかもしれない
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- 2022年5月26日
- トピックス
この数週間、利上げと景気後退への懸念で市場が動揺する中、あるセクターは堅調に推移した。
そして現在、原油は次の大きな動き、すなわちエネルギー強気相場の次の大きな局面に向けて、値幅を縮小している。
これは、米国の原油ベンチマークであるウエスト・テキサス・インターミディエイトのチャートを見るとわかる。
原油が安値を更新しながら、狭いレンジで収縮しているのがおわかりだろうか。私は、ブレイクアウトはもうすぐだと見ており、目標は依然として1バレル138ドルだ。しかし、原油が2カ月かけてベースを形成してきたことを考えると、私の目標は低い方かもしれない。
ガソリンで、手にする利益を増やそうで紹介したようなエネルギー系の上場投資信託(ETF)でこの流れに乗ることができる。
だが、この強気相場の次のステージでは、何かが変わりつつある。そして、まさにそれに合った銘柄がある。
その前にデータを見て頂きたい。米国の石油生産量は現在、日量1190万バレルだ。これは、2019年に迎えたピークをまだ下回ってはいるものの、パンデミック時の安値を大きく上回っている。
石油の生産量が増えているのに、なぜ価格は昨年よりずっと高くなっているのか? それは、需要が急増しているからだ。
不況がすぐそこまで来ていると信じている人たちは、自分たちの信念と矛盾しているため、これを無視したがっている。
いずれ不況にならないとは限らないし、不況は常に訪れるものだ。だが、しばらく時間がかかるかもしれない。そして、その引き金の1つとなり得るのが、原油価格の大幅な上昇だ。
原油価格の高騰で、大手石油会社は大儲けしている。実際、欧米の石油会社大手5社は、直近の四半期に395億ドルのキャッシュフローを計上しており、これは、2008年のオイルブーム以来の高水準だ。
それにも関わらず、石油会社からは、今年は新しい油井の掘削にこれ以上お金をかけるつもりはない、という声が相次いでいる。
その主な理由は、何年も悪いリターンが続いたため、配当の引き上げやキャッシュバックという形で株主に価値を還元したいからだ。
これがビッグ5の方針だ。その他の小さな石油会社は、狂ったように掘削を始めている。 石油サービス会社のベーカー・ヒューズ(BKR)は、現場で稼働している掘削リグの数を把握しており、現在カナダで稼働しているリグは728基で、過去1週間で13基、過去1年で273基増加している。
原油高というのは本来このような流れを呼ぶ。価格が上昇すると、石油生産者はドルを求めて、より多くのリグを稼働させるようになる。いずれはそれが原油の増産につながり、次の高値につながる。
だが、このサイクルは、先が長い。以下は、米国におけるリグ数の長期チャートだ。
間違いなくより多くの掘削リグが再稼働しているが、しかし、過去の最大リグ数には程遠い。イーグル・フォードとパーミアン・シェール盆地では、少なくとも現時点では最も多くのリグが新規に稼動している。
私は水晶玉を持っていないが、次のような流れが予想できる。
- 原油価格の長期的な上昇が、より多くの石油会社がより多くのリグを稼働させることを可能にする。
- 米国の生産量は、おそらく今後1年から1年半の間に、最後に見た2020年3月の日量1300万バレルに近づく。
そうなれば、どうなるだろうか?石油の生産量が増えれば、ようやく給油の価格が落ち着くのだろうか?それとも、物価があまりにも長く、高くなり、他の要因も加わって、米国は景気後退に陥るのだろうか?
先行きは不透明だ。しかし、高値にはまだ程遠く、石油・ガスセクターでより多くの資金を投入できることは間違いない。
重要なのは、多くのリグが稼動し始めたことで、石油サービス業界は大きな利益を得ることができるという点だ。
結局のところ、掘削リグを所有しているのは彼らなのだ。
そして、この流れに乗るのは、それほど難しくない。良い石油サービスETFは多くある。
中でも人気なのが、ヴァンエック石油サービスETF(OIH)だ。シュルンベルジェ(SLB)、ハリバートン(HAL)、ベーカー・ヒューズ(BKR)などが組入れ上位を占めている。経費率は0.35%。そして、株価はより高く推移しており、最近の高値を試すために戻しているように見える。
そこからブレイクアウトし、1株355ドルまで上昇するのではないだろうか。これは最近の価格から27%の動きとなる。
また、個別銘柄を掘り下げていくことで、より多くのリターンを得ることができるかもしれない。(ただし、個別銘柄にはより高いリスクが伴う。)
エネルギーは、ワイス・レーティングの調査・分析で明らかになったメガトレンドの恩恵を大きく受けているセクターだ。
どのような投資戦略をとるにせよ、原油価格は上昇に転じ、掘削リグの数もそれにつれて増えていくだろう。
皆さんも一緒に流れに乗ってみてはいかがだろうか。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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