弱気市場到来!あなたはどうすれば良いのか
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- 2022年6月20日
- トピックス
正式に弱気市場入りとなった。
先週月曜日には、S&P 500が約4%下落し、1月初旬のピークからの平均下落率が約22%に拡大して「20%の下落=弱気相場」の境界線を超えた。
しかし正直に言って、ここしばらくの間、水面下では既に悲惨な状況になっていた。テクノロジーセクターは残虐な状況と化している。ハイテクに強いインベスコQQQトラスト(QQQ)は、今年に入ってから27%以上下落している。実際、この19カ月で積み上げた利益をすべて吐き出した。
そして、ウォールストリートの誰もがまだ彼らに愛情を注いでいた頃、私があなたに近づかないように警告した格付けが「D」「E」のハイテク株や特別目的買収会社(SPAC)は今、ドットコム・バブルが弾けた際のような損失を出してクラッシュし、炎上している。
その1つであるエレクトリック・ラストマイル・ソリューションズ(ELMS)は今週、連邦破産法第7章の適用を申請した。この絵に描いたようなEV企業は、わずか1年前に14億ドルのSPAC合併で上場したが、誇大広告を信じた投資家は、ほとんど資金を失ってしまったのだ。
この12カ月から18カ月の間に我々が予想し、警告したように、バブル期にウォールストリートが送り出したジャンクな新規株式公開(IPO)の多くが破綻しつつある。
ドットコム・バブルの時代を通して投資してきた私たちは、この好不調のパターンを以前から見てきたため、危険信号を見逃すことはなかった。
例えば、 数十年にわたってIPOの動きを追跡してきたフロリダ大学のジェイ・リッター教授によると、2021年にはなんと311社がIPOを行い、1190億ドルを調達したという。これは、前年度の165社、620億ドルの調達額のおよそ2倍である。
しかし、現在の利益、過去の利益、将来の利益を全く見込んでいないIPOの割合も急増している。ドットコム・バブルの時と同じだ。
現在、IPOの動きは崩壊しており、別の資料元であるディールロジックの測定では、前年比81%減となっている。
さらに、アフターマーケットにおけるパフォーマンスは酷いものだ。最近のIPOの代表的なバスケットを保有するルネサンスIPO ETF(IPO)は、昨年53%急落した。
インフレに関しては、最近のウォール・ストリート・ジャーナルの社説が、政府とFRBの失敗を要約している。ジェイ・パウエルFRB議長の「希望的観測」についての見出しは、「最初は非現実だった。それが一過性に変わり、 そして今、FRBが数回の利上げで治すらしい」である。
これからFRBが50ベーシスポイント(bp)の追加利上げ、あるいは過去30年近くで最大の利上げとなる75bpの利上げを行っても、連邦基金金利をインフレ率に近づけることはできない。つまり、FRBには依然としてブランクがある。
この弱気相場がいつまで続くのか、損失がどこまで深くなるのかは分からない。しかし、ただ手をこまねいて無視しようとするのは、投資家として最善の戦略でないことは確かだ。
それでは、また。
マイク・ラーソン
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