景気後退に備えるビッグ・テック
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- 2022年9月14日
- トピックス
ビッグ・テックに闇が訪れている。景気後退に備え、多くの企業が採用のペースを落としている。
ビジネス・インサイダーの報道によると、先週、インターネット検索の大手グーグルのCEOは、これまで以上に生産性を高めていかなければならないと従業員に伝えたという。
これは、株主にとっては朗報だ。詳しくご説明しよう。
テック業界全体が低迷している。投資家は、FRBが短期金利を引き上げすぎることによって、景気後退につながることを懸念している。
テック系企業、特に大手プラットフォームは、マクロ経済的なショックから異常なほど切り離されている。 企業の世界では、長期的なデジタル・トランスフォーメーション戦略の真っ只中にある。
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このテーマについては、これまでにもたびたび書いてきた。その要点は、大企業が収集しているすべてのデジタルデータを合理的に理解することだ。彼らは、顧客、サプライチェーン、そしてより効率的な方法をもっと知りたいと考えている。
巨額の投資だが、最終的にはアマゾン・ドット・コム(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)、アップル(AAPL)といった大手テック企業に大きな勝利をもたらすことになる。
そのため、大手ハイテク企業はデータセンターの建設やエンジニアの雇用に莫大な費用を投じている。
ブルームバーグは12月、大手ハイテク企業の多くが本社を置くシリコンバレーで、技術者人材の採用合戦が勃発していると報じた。アップルは、メタ・プラットフォーム(META)への人材流出を防ぐために、より抜きのエンジニアに18万ドルの株式賞与を特別支給した。
グーグルのサンダー・ピチャイCEOのメッセージは、雇用プロセスが過去のものとなったことを示す最初の具体的な兆候だ。ピチャイ氏は、雇用の凍結を宣言しているわけではないが、より優先順位の高い仕事に資産を再配分することにしている。
このように新たな視点に立つことで、利益率も向上するだろう。 最終的には、それが株価と株主にとって良いことだ。
より少ない人数でより多くのことを行うのは、グーグルだけではない。
The Vergeは、ウーバー(UBER)、スナップ(SNAP)、スポティファイ(SPOT)、メタ・プラットフォームが雇用の凍結を実施したと指摘している。 ツイッター(TWTR)とネットフリックス(NFLX)はレイオフを発表した。
雇用の凍結や一時解雇は、常に暗い印象を与えるものだ。結局のところ、成長企業は成長し続けるものであり、それが成長株へ投資する理由だ。
しかし、これらは大企業で、経営陣は改めて集中する必要がある。 最も重要なことは、利益を上げ続け、株主の富を築き上げることだ。
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グーグルのリーダーが、より少ない人数でより多くのことを行う時期だとチームに伝えていることは、長期的に見れば良い兆候だ。ピチャイ氏が株主を意識しているということだ。
しかし、ハイテク株全般の短期的な見通しは依然として暗い。
先週水曜日にハイテク株の多いナスダック総合指数が2%以上上昇したにもかかわらず、最大のハイテク株は以前として脆弱だ。私は、この指数がまもなく6月の安値である10,560を試すと予想している。
健闘を祈る。
ジョン・D・マークマン
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