ガソリン価格の高騰がチャンスに!?
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- 2023年4月19日
- トピックス
昨年こんな記事が各所から出されました。
車を捨てて、馬に乗り換える
車を捨てて、バスに乗ろう など
ガソリン価格が高騰したことにより皮肉を交えた動画や記事が話題となりました。
ガソリン価格は4ドル/ガロンになると景気に悪影響を与えると言われているのですが、昨年のインフレ時は一時期5ドルを超えたこともあり、アメリカ市民を大きく困らせました。
現在の価格はピークを過ぎ、少し落ち着いてきたものの最近また大幅にガソリン価格が上昇してきました。
ガソリン価格高騰により、外出を控えたり、まとめ買いするなどで自動車使用を控えることが考えられます。
また、ガソリン価格は物流コストに関わるため、食品などあらゆるものの価格上昇につながります。
国民生活・経済活動に与えるマイナスが大きく、株価が左右される原因にもなりかねません。
なぜ、またガソリン価格が高くなったのか
また、そんな中でもチャンスとなる銘柄とは。
今回はWeiss Ratingsのアナリスト、ショーン・ブロドリック氏の分析をお届けします。
アメリカは、ガソリン価格の上昇に向けた道を突っ走っている。今年の夏は、ガソリンが5ドル/ガロンになるのではないかと予測している。OPEC+の減産により、月曜日、原油の1日あたりの上昇としては、1年以上ぶりの大幅な上昇となったが、それ以上に重要なことがあるのだ。
日曜日、石油輸出国機構とロシアを中心とする国々を含むOPEC+は、5月初めから年末にかけてさらに115万BPD(1日あたりのバレル数)の減産を行うと発表した。
OPECは11月に200万BPDの生産目標を削減した。さらに最近、ロシアは50万BPDの削減を年末まで延長すると発表した。現在、同グループが約束した減産量は366万BPDで、世界需要の約3.7%に相当し、これは年末まで実施される見込みだ。
OPECはいずれにせよ生産目標の達成には程遠い状態であった。実際、削減が発表される前から、3月のOPECの生産量は7万BPDも減少していた。これは、グループの生産枠をなんと92万6000BPDも下回っている。
つまり、実質的にOPEC+は現在の生産量から11万7000BPDを削減することになる。しかしこれが起こっているのは、中国がCOVID-19の封鎖から抜け出して、大量の石油を購入し、世界の石油需要が高まっている今なのである。国際エネルギー機関(IEA)は先月、今年の世界の石油需要はさらに200万BPD上昇し、1億200万BPDになると予測している。
削減と需要増が重なれば、生産が供給を下回ることになる。備蓄品で短期的に補うことができるが、何も変わらなければ、今年の第4四半期には、生産量は需要に対して200万BPD近く不足することになる。
今後4四半期のOPEC+の供給余剰と供給不足の予想図
OPEC+の原油生産動向のきっかけは、米国エネルギー省のジェニファー・グランホルム長官が先月、米国は今年は戦略石油備蓄を補充しないだろうと述べたことによるものだとマーケットウォッチは伝えている。また、原油には膨大なショートポジションがあり、サウジアラビアはトレーダーを罰したかったという思いがあるようだ。
しかし、OPECの削減は原油にとって一つの強気材料に過ぎない。その他は・・・
欧州の製油所でのストライキと
少ない備蓄
ウッドマッケンジーのアナリストによると、これは欧州の対米ガソリン輸出が3月から4月にかけて10万BPDも減少する予定である。米国のガソリン備蓄量が季節的に9年ぶりの低水準にあり、需要が前年同期比で増加している今、このような事態が発生している。
商業用石油備蓄が豊富であれば、強気の熱が和らぐ。4月初めの世界の陸上原油在庫は、前年同期の水準を約1億4千万バレル上回った。
しかし、私たちがいつも頼りにしている米国の戦略的石油備蓄が枯渇している。 チーム・バイデンはその多くを使い果たし、戦略的石油備蓄は1983年以来の低水準となった。そして、グランホルムが述べたように、戦略的石油備蓄はおそらく今年中に補充されることはないだろう。そのため供給が途絶えた時に、米国市場を安定させることができるセーフティクッションがなくなってしまうことになる。
1980年以降の戦略的石油備蓄の総在庫数
その戦略的石油備蓄というクッションがなければ、いざというときに原油価格が高騰する可能性がある。そして、それが石油の特徴でもある。 危機はいずれ必ずやってくる。
一方、石油の需給が逼迫すると、最終的にはガソリン代が高騰する。最近の米国の平均的なガソリン価格は3.50ドル/ガロンである。AAAによると、この時期の5年平均より21%高い。
2018年以降のガス料金の推移
さらに、ガソリンの在庫はすで逼迫しており、エネルギー情報局の最新レポートでは、290万バレル減少している。これは1年前に比べ5.1%減少し、5年平均を4%下回っている。
そして、悪化することもあり得る!夏の終わりには、少なくとも原油価格が120ドルとなるための材料は揃っていると考えている。前回は、ガソリンの平均価格が5ドル/ガロンを超えた。
原油価格は、ガソリン価格を巻き込んでもっと高くなるのだろうか?確かに・・・しかし、原油価格が上がれば上がるほど、石油供給者は貪欲になることを忘れてはならない。いずれはもっと生産量が増えることだろう。ただそうなったときに、原油の頂点はどこになるのかが気になる点である。
さて、この強気なシナリオにはリスクがある。OPEC+が減産に踏み切る理由のひとつは、世界経済の弱体化の可能性を見ているからだと思う。しかし、中国からの需要の高まりは、その不安を払拭してくれるかもしれない。
もう一つのリスクは、原油価格の高止まりが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ余地をなくす可能性があることだ。FRBはまだインフレを抑えようとしていることを忘れないでほしい。市場はFRBによる今年4回の利下げを織り込み済みで、私はすでに楽観的だと考えていた。FRBが高すぎる金利を長く維持すれば、不況が自己実現的な予言になるかもしれない。
石油でチャンスをつかむ
しかし前述のような不安は捨てて、ここにあるチャンスを掴もう。代表的なエネルギー株を保有する、エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド(XLE)を見てみよう。
XLEの4ヶ月チャート
XLEはすでに安値から上昇しており、OPEC+のニュースによって下降トレンドから急騰したことがわかる。 私のXLEに対する予備的なターゲット価格は109ドルだ。 それよりも高くなる可能性もある。
もし、次のオイルラリー(石油関連の回復)のタイミングについて、私が間違っていたら?XLEの配当利回りは4.64%と高いので、待つだけなら問題ないだろう。
XLEの保有銘柄の中から、個別のエネルギー銘柄を購入することはいつでも可能だ。個別銘柄はリスクは大きいが、リターンも大きい。
何はともあれ、原油の次の大きな上昇足を見逃さないようにしよう。今年はガソリン価格が5ドル/ガロンになるだろう。準備して利益を得ることも、空回りで終わることもあなた次第だ。
幸運を祈る
ショーン・ブロドリック
Weiss ratingsの格付けでは、XLEはB評価で買い推奨銘柄です。(4月18日現在)
ブログ記事執筆時から配当利回りは少し下がりましたが、それでも4%前後と高い水準です。(参考までにアップルは0.56%ですので約7倍です!)
また株価はこの5年でのチャートを見ると
昨年、原油価格が一時期かなり下がったにも関わらず、XLEの株は最高値付近にあります。
※Trading Viewより
ブロドリックの分析の通り、また原油価格が上がれば、石油提供者は利益追求に貪欲になりエネルギー関連銘柄のETFであるXLEは、109ドルまでこのまま上昇する可能性も考えられますね!
今後も注目の銘柄だと思います。
ただ、もしあなたがETFではなく、リスクを少しとってでも、
高配当で、景気動向に強い個別株に投資したいのならこのヘルスケア銘柄がおすすめかもしれません。
この銘柄は
・毎年平均11%のスピードで増配を継続中
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