アフターコロナでもマイクロソフトの優位性は変わらない
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- 2021年5月13日
- トピックス
そろそろマイクロソフト(MSFT)を疑うのはやめよう。同社のビジネスプランは成功しており、株価は中期的に大きく上昇するだろう。
マイクロソフトが4月27日に発表した第3四半期の決算は、2018年以降で最も好調だった。
プレスリリースによると、第3四半期の売上高は前年同期比19%増の417億ドルに急増した。また、Azureクラウド事業の売上高は50%増加したほか、純利益は44%増の154億5700万ドルだった。
この結果、世界の様々な企業がハイパースケール・コンピューティング・ネットワークに接続しようとする動きは止まらないことが判明した。
ハイパースケール・コンピューティング・ネットワークとは、大規模なコンピューティング能力を備える必要のある巨大な企業が展開するネットワークのことで、引き続き、デジタル・トランス・フォーメーションが健在であることを示した格好だ。
投資家がこのことに驚くべきではない。これは、パンデミック中に加速したモンスタートレンドだが、まだ完全ではない。
マイクロソフトが絶好調な理由は、数年前に経営陣が顧客と自社のインフラをクラウドに移行するという選択をしたことが最大の要因である。
コロナ渦で世界の大半が閉鎖され多くの企業がリモートワークに移行したとき、マイクロソフトは、その準備をパンデミック前に整えていたわけだ。
サティア・ナデラCEOは4月、パンデミックの際に2年分のデジタル・トランス・フォーメーションがわずか2カ月で発生したと述べた。
在宅勤務制度の導入により、企業はクラウドベースのインフラへの移行を加速させている。社員のオンライン化とデータの保護は、まさにマイクロソフトの得意とするところであった。
ネットワーク経由で演算能力を提供する「Azure(アジュール)」や職場向けアプリ「Teams(チームズ)」などを展開しているクラウド関連部門の売上高は、前年同期比33%増の177億ドルとなった。
しかし本当に良いニュースは、この数字の奥に隠された純粋なサブスクリプションベースのビジネスで、継続的な収益を得ることができるということだ。企業がより多くのワークフローをクラウドに構築することで、売上はさらに急速に伸びると考えられる。
ナデラCEOは、決算発表時にマイクロソフトが技術スタックのあらゆる層で革新を行うプロセスを容易にすることを約束した。当四半期には、51億ドルの設備投資を行った。
パンデミックの先を考えると、マイクロソフトは、素晴らしいポジションにいる。
事業規模の大きさは、勇敢な新しいデジタル世界での重要な競争力である。
クライアント企業は、専門知識と革新性を求めているが、同時にテクノロジーパートナーが大きなプロジェクトを遂行するための能力を持っているかどうかも確認したいと考えている。小さな企業に挑戦することは、リスクが大きすぎるため現時点では考えていないのかもしれない。
これは間違いなく、アマゾン(AMZN)やアルファベット(GOOGL)、マイクロソフトの強みを活かすもので、その優位性はすぐには変わらないだろう。
オンライン分析アグリゲーターであるStatistaのアナリストは、デジタル・トランスフォーメーション戦略の市場規模が、2019年の1.2兆ドルから2022年には1.9兆ドルに達すると予測している。
一部のトレーダーは、純粋な企業向けクラウド・コンピューティング事業であるAzureの成長率を懸念していたという話だが、彼らはほぼ完全に的外れである。
Officeをはじめとするマイクロソフト製品がバンドルされたAzureは、企業の顧客にとって非常に魅力的なもので、これもまた、ライバル企業よりもAzureに優位性を持たせることになると分析している。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン
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