宇宙xトランプ政策の2つの波に乗る銘柄
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- 2025年4月9日
- トピックス
2025年3月、NASAはSpaceXのファルコン9ロケットを使って、
宇宙天気の観測を目的とした「PUNCHミッション」
の打ち上げに成功しました。

このミッションは、太陽から放たれるコロナ質量放出(CME)と太陽風を観測し、地球上の通信網や電力システムに影響を与える“宇宙天気”の予測精度を高めることを目的としています。
なんだか自分には関係ない話に思えるかもしれません。
しかし今や、
スマートフォンの通信、ナビゲーション、物流、電力網といった私たちの生活の根幹が、
宇宙空間にある人工衛星によって支えられています。
そんな中、太陽フレアや地磁気嵐などの“宇宙天気”が発生すると、
これらの通信やインフラが一時的に麻痺し、
数兆ドル規模の損失が発生するリスクがあると指摘されています。
この現実を受け、各国政府や防衛機関は、宇宙空間における通信と安全保障を守る「宇宙インフラ整備」に本格的な資金を投じ始めています。
こうした動きが、より本格化する前に、いち早く注目企業に投資できれば、大きなリターンを狙うこともできるでしょう。
そして今、テクノロジー投資のスペシャリストであるマイケルが、この宇宙インフラを支える
“まだ広く知られていない注目銘柄”を見つけました。
この銘柄を知っているかどうかで、数年後の投資成果は大きく変わるかもしれません。
長期的な成長を狙い資産UPを狙うのであればぜひマイケルの分析記事をご覧ください。

「誰もが天気について文句を言うが、誰も何もしない」という古い格言がある。
天気に不満を言う人は多いが、行動を起こす人はほとんどいないという意味だ。
だが、これは今、覆されようとしている。
地球上では対策のしようはない。しかし宇宙空間では、通信やその他のインフラに関して、ようやく本格的な対策が講じられつつある。
そして、多くの市場関係者がまだ注目していない、大きな投資機会が生まれている。
ご存じかもしれないが、NASAは重要な宇宙天気プロジェクトのために、宇宙船の輸送契約を2億3000万ドルで締結した。
このプログラムは、世界をどのように保護していくかという、重要な転換点を示しているだろう。
そして私は、この動きから利益を得るべく準備を整えている。
伝説的な新宇宙開発競争のリーダーであり、世界的な大手軍事請負企業を見つけたのだ。
その企業は最近、大気関連の賞をさらに2つ獲得し、米国での受注総額は10億ドルを超えた。
それを念頭に置いて、この知名度の低い企業が過去5年間で市場の収益を2倍にした理由を説明したい。
目に見えない脅威
通信インフラの主戦場は、もはや地上ではない。今、注目すべきは頭上、宇宙空間である。
光ファイバーや5Gといった地上の技術には、カバー範囲や物理的制約という限界がある。そこへ登場したのが、地球全体を覆う衛星ネットワークだ。
デジタル世界が光ファイバーや5Gの限界を超えつつある今、宇宙ベースの通信が急速に普及している。
衛星ネットワークは、飛行機、船舶、戦場、さらには辺境の村々にまで、高速かつ低遅延のインターネットを提供している。基地局を必要とせず、地球全体をカバーできるのだ。
しかし、そこには脅威が存在する。太陽嵐などの宇宙天気が、衛星を破壊し、ネットワークを遮断するおそれがあるということだ。
インターネットやデータ通信の急増により、通信に必要な「帯域幅(通信や放送に利用する電波や光の周波数の幅)」の需要は年々高まっている。
その中で、先見の明を持つ投資家たちは、地球周回軌道に展開される通信衛星ネットワーク、そしてそれらを宇宙の脅威から守る技術に資金を投じ始めている。
最近の研究によると、私たちのデジタル世界は激しい太陽嵐に対してますます脆弱になっているという。Insurance Business America(米国の保険業界専門メディア)によれば、激しい太陽嵐は3兆ドル以上の損害をもたらす可能性がある。
そのため、NASAとNOAAはラグランジュ点1(L1)における宇宙天気予報プロジェクトを開始した。この新しい衛星は地球から900,000マイル(145万キロメートル)離れた軌道上に配置される。
※ラグランジュ点1(L1)とは、地球と太陽の重力が釣り合う位置にある「安定した観測ポイント」のひとつで、地球と太陽を常に直線で結んだ先、地球から約145万キロメートル離れた宇宙空間にある。
この衛星は、宇宙や地球上の電子機器に深刻な影響を及ぼしかねない太陽の事変を早期に警告するシステムとして機能する予定だ。
StarlinkやOneWebのような商用衛星群は、地球を周回する数万基の衛星で構成されると見込まれている。
しかし、強力な太陽嵐による放射線バーストや電磁津波が発生すれば、これらのネットワークは簡単に機能不全に陥る可能性がある。

出典:https://svs.gsfc.nasa.gov/31248/
極端な太陽現象が地球に向かっていることを事前に把握できれば、関係機関は衝突前に機器の稼働を止めたり、向きを変えたり、防御手段を講じたりできる。
短期的には混乱が生じるかもしれないが、大惨事には至らないだろう。
宇宙の主要リーダー
ここで登場するのが、BAE Systems(BAESY)である。この英国の名門企業は、前述した2億3000万ドルの宇宙契約を最近獲得した。

出典: https://spacenews.com/bae-wins-230-6-million-contract-for-space-weather-program/
BAE Systemsは、NOAAの「Space Weather Next」というプログラム用の宇宙船を開発しており、特にラグランジュ点1(L1)シリーズのミッションに重点を置いている。
これらの宇宙船は、地球から約100万マイル離れたラグランジュ点1(L1)に配置され、太陽活動を継続的に監視する目的で運用される。
L1シリーズは、コロナ質量放出、太陽フレア、太陽風などの現象を観測し、NOAAの宇宙天気予報センターにリアルタイムのデータを提供する。
この情報は、地磁気嵐を予測し、通信ネットワーク、電力網、衛星運用への潜在的な被害を軽減するうえで不可欠だ。
BAE Systemsは、1990年代後半にブリティッシュ・エアロスペースとマルコーニ・エレクトロニック・システムズの合併によって誕生した英国の防衛大手企業である。
現在、BAE Systemsは約40カ国で事業を展開しており、米国での拠点拡大により、先端防衛および宇宙関連分野での役割も強化している。
マッキンゼーによると、宇宙経済は2035年までに1兆ドル規模へ倍増すると予測されており、BAE Systemsの技術重視戦略は今後の成長の波にしっかりと乗っている。
宇宙サービスの成長
BAE Systemsが結んでいる長期契約の多くは、期限の定めがない「無期限契約」である。これは、初期のプロジェクトが成功すれば、それが次の契約へと自然に繋がる構造になっているということだ。
たとえば、宇宙空間には「ラグランジュ点」と呼ばれる戦略的な観測ポイントが5つ存在する。現在BAE Systemsが担当しているL1(ラグランジュ点1)でのプロジェクトが順調に進めば、将来の宇宙天気観測ミッションでも、BAE Systemsが有力な選択肢として扱われる可能性は高い。

出典:https://science.nasa.gov/solar-system/resources/faq/what-are-lagrange-points/
また、BAE Systemsの米国宇宙部門はコロラド州に拠点を置いており、米軍や情報機関向けに、宇宙・データ・通信の分野で高い専門性を提供している。
実際、2024年1月には、国家地理空間情報局(NGA)から3億4500万ドルの契約を獲得し、リアルタイムのデータ配信を強化する取り組みを進めている。
さらに、米海軍とも8500万ドル規模の契約を締結し、ネットワークの同時運用に関する技術提供を担っている
強力な防衛フック
BAE Systemsは素晴らしい「二重の利点」も持っている。
BAE Systemsの宇宙開発は確かに重要だが、それは同社の事業全体の半分にすぎない。もう一つの柱は、防衛である。
この分野でBAE Systemsが強みを発揮している背景には、トランプ政権時代に欧州諸国へ防衛費の増額を強く迫ったという経緯がある。これにより、NATO加盟国を中心に軍事予算の引き上げが進み、欧州全体で軍拡の動きが活発化した。
BAE Systemsは、次世代海軍艦艇から戦闘機、ミサイルシステムまであらゆる装備を製造しており、NATOおよび欧州各国と長年にわたる深い関係を築いている。米国の外交政策が引き起こした地政学的な変化の中で、同社はその中心的な受益者となっている。
その結果、2024年の受注残高は前年比11%増加し、980億ドルに達した。これは、今後数年間にわたって安定的な売上を見込めることを意味する。
皮肉なことに、この銘柄はウォール街ではほとんど注目されてこなかったにもかかわらず、実に素晴らしい成果を上げてきた。
今年に入ってからも市場を大きく上回っており、これは一時的な流行ではない。
過去5年間でS&P500が115%上昇したのに対し、BAE Systemsは240%の上昇を記録した。
つまり、株価はベンチマークを
なんと、、
(ドラムロールをお願いしたい)
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相対的に108%も上回っている。
これで、私がこう断言する理由が分かっていただけるだろう。
BAEは今後何年にもわたって頼りにできる銘柄であり、
新たな宇宙開発競争とトランプ以降の防衛強化トレンドの双方から恩恵を受ける、
極めて優れた投資先である。
良い投資を
マイケル・A・ロビンソン
いかがでしたでしょうか。
宇宙産業は2035年までに市場規模が1兆ドルに達すると予測されており、今まさに成長が加速している分野です。
とくに、地球低軌道における通信インフラの構築や、宇宙天気の監視といった領域は、今後のグローバルネットワークの中核を担うと見られています。
マイケルが紹介したBAE Systemsは、そうした宇宙関連分野においてすでに実績を持つ数少ない企業のひとつです。
さらに、トランプ政権が欧州に防衛費の増額を求めたことを契機に、NATO諸国を中心に軍備拡大の流れが定着しました。
BAE Systemsは、防衛分野においても幅広い製品ラインと長年の信頼を築いており、防衛というトレンドにも載ることができるでしょう。
つまり、BAE Systemsは宇宙と防衛という、2つの巨大な成長トレンドに乗ることができる銘柄なのです。
今後も長期的な成長が期待される2つの分野に強みを持つこの銘柄を、ぜひあなたのポートフォリオに加えてみてはいかがでしょうか。
ただ、ご紹介したBAE Systems(BAESY)は、米国株ではなく、英国企業の米国預託証券(ADR)です。
つまり、米ドル建てで米国市場から購入はできますが、
本社も事業の中心もイギリスにあります。
これはこれで素晴らしい投資先ではありますが、
「やはり米国株に投資したい」と考える方も多いでしょう。
そこで今回は、BAE Systemsにも引けを取らない、
成長株投資のスペシャリストが
今月推奨したばかりの注目銘柄をご紹介いたします。
この企業は、私たちの日常生活に密接に関わるインフラを、
目立たない形で裏側から支えている存在です。
2024年の売上高は237億3900万ドルに達し、
前年比+11.1%という記録的な成長を遂げました。
さらに、純利益は58億8200万ドル(+37.1%)と、
収益性の面でも際立った伸びを見せています。
すでに年間数十億ドル規模の売上と高い利益率を誇りつつ、
消費トレンドやテクノロジーの進化にも柔軟に対応。
AIの積極活用やグローバル展開を推進しており、
今後のさらなる成長が期待されています。
短期のニュースや相場のノイズに惑わされることなく、
成長企業にじっくりと投資したい方にとって、
この銘柄はきっと強力な味方となるでしょう。
この銘柄の詳細は
月刊パワーエリート2025年5月号の6Pから紹介しております。
1ヶ月返金保証付きで購読いただけるので、ぜひ銘柄の詳細を確認し、投資を検討してみてください。
月刊パワーエリート2025年5月号の6Pで紹介している
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