せまる食糧危機
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- 2022年4月15日
- トピックス
食料品がべらぼうに値上がりしているのは、皆さんもご存知の通りだ。
米国のスーパーマーケットにおける食品価格は、直近の2月に7.9%上昇した。
3月の数字はおそらくさらに悪くなるだろう。
せまる食料危機を覚悟しなければならない。
まずは、現状を見てみよう。米国に限ったことではない。
世界の食料価格は、これまでで最も速いペースで急騰している。国連が発表した世界の食料コストの指標は先月、さらに13%上昇した。
実際、国連食糧農業機関の報告によると、世界価格の指標は2020年半ばから約75%上昇している。このため、さらに4000万人が飢餓に苦しむ恐れがある。
ヨーロッパの穀倉地帯といわれるウクライナが、農作業ではなく、戦いに明け暮れていることも一因だろう。
もう1つは、ロシアの食糧や肥料の輸出に対する制裁だ。
米国農務省(USDA)は、今年の食料価格はさらに3%から4%上昇すると予測している。 政府のインフレ評価と同様、私は、これは非常に楽観的だと考えている。
中国は飢えている
中国の穀物生産は、気候変動、新型コロナウイルス規制、公害規制の影響で、すでに危機に瀕していた。 つまり、中国はより多くの食料を輸入する必要があるということだ。
中国は世界の耕作地のわずか7%で世界人口の20%を養わなければならない。
すでに年々、穀物の輸入量が増えている。そして、その勢いは衰えることを知らない。習近平国家主席は「中国が種子を自らの手にしっかりと握ってこそ食料安全保障を実現できる」と述べた。
中国の農業赤字は2020年に948億ドル、昨年は過去最高の1335億ドルに膨らんだ。
その代償として中国は、2021年に、小麦970万トン、米447万トン、大豆9650万トンなど、1億6500万トンの穀物を輸入している。
中国の小麦輸入は急増しており、2008年から17.9%増加している。米の輸入はさらに急増し、同時期に比べ53%増となっている。
中国社会科学院農村発展研究所の李国祥研究員は、報道で「中国には穀物余剰がなく、国内需給は逼迫している」と発言している。
中国に食糧危機が発生し、世界の穀物価格が高騰することは目に見えている。
そして、私たちはすでにそれを目の当たりにしている。例えば、ロシアのウクライナ侵攻のニュースで小麦の価格が過去最高値まで上昇し、その後、下落した。
今、再び上昇し始めている。
投資家としては、小麦の価格がどこまで上がるのか、自問自答する必要があるのではないだろうか。
私は、3月の高値である1ブッシェル当たり12.78ドルまで戻ると考えている。
空腹に備えよう
私は以前から食糧難について書いてきた。
高騰するこの「冬の作物」では、トゥークリウム・ウィート・ファンド(WEAT)で、一般投資家が簡単に小麦に投資する方法があることをご案内した。
これは、米国商品先物取引委員会が規制するETP、つまり「コモディティの集まり」だ。
ブログでご紹介したタイミングでWEATを買っていれば、現在までに46.35%アップしている。S&P500の7%の損失と比較すると、その差は歴然としている。
今、世界は食料危機に陥ろうとしているように見える。
しかし、WEATは、世界の穀物市場において次に起こる動きから利益を得る可能性と食料価格の上昇を緩和する方法の両方を提供する。
いつものように、購入する際には、ご自身で調べることを忘れないで頂きたい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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