下落と向き合う3つの投資
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- 2022年5月16日
- トピックス
こんにちは。
Weiss Ratings Japanの安居です。
まったくもう…
どこまで下がるんだって感じですね ^^;
4月27日にお届けした前回のメルマガ
【試練の1週間】どう投資する?
ではこんなことを書きました。
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今、3月の底値に近づいてきていますが、
ここで反発するか、さらに下落するかで
相場の雰囲気は大きく変わると思います。
もし3月の底値を割り込んで、さらに下落が続くようなら…
「ナスダックが最高値更新!」
というニュースを見るのは数ヶ月、
もしかしたら数年先になるかもしれません。
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前回のメルマガはこちらからご覧ください
↓
【試練の1週間】どう投資する?
それから2週間が経ち、どうなったかというと…
![](https://weissratings.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/Untitled-1024x517.png)
※tradingviewより
明確に割り込んでしまいました ^^;
こうなるとしばらくは厳しいと思います。
マーケットの不安材料はまだたくさんありますし、
その多くが数日、数週間で解決するものではないからです。
ナスダック100は2021年3月の安値も下に抜けました。
当時、株価が下がっていた理由、覚えていますか?
![](https://weissratings.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/Untitled-1.png)
※Bloombergより
これです。
もう忘れてしまった人も多いと思いますが、
2021年1月ごろ、
ゲームストップみたいなボロボロの株に
機関投資家が売りを仕掛けているのを知って
個人投資家が結託して買い集めることで株価を上げ
機関投資家に大幅損失を負わせてやる!
みたいなことがブームになっていました。
当然、そんな方法が長続きするわけもありません。
そうした理由で爆上がりした株の多くが
すぐに暴落しました。
それからもう一つ、市場を賑わせていたのが
![](https://weissratings.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/Untitled-2.png)
※バロンズ・ダイジェスト
いわゆる「アルケゴスショック」です。
野村證券も3000億円以上の損失を被り
大騒ぎになりましたね。
「そういえばそんなこともあったな」
という感じでしょうか。
この後いいニュースがたくさんありましたね。
途中、中国恒大の経営危機に水を差されましたが
コロナが落ち着きを見せ経済再稼働が進んだり、
過去最高の業績発表が相次いだり、
ナスダック100は2021年3月の底値から
35%以上も上昇したんです。
それが今年に入ってから全て吹き飛びました ^^;
とまあこんなふうに過去を
振り返ってばかりいても仕方ありません
振り返りはめちゃくちゃ大事ですが、
これからどうするかの方が重要です。
ということで、
あくまでも僕の個人的な意見ですが、
下落と向き合う3つの投資
について少しお伝えしたいと思います。
繰り返しますが、3月の安値を下回り、
たくさんの不安要素がある今
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「ナスダックが最高値更新!」
というニュースを見るのは数ヶ月、
もしかしたら数年先になるかもしれません
====
という言葉は結構的を得ているんじゃないかな
と思います。
つまり、これから長い間
下落と向き合う必要があるということです。
まだ長期下落と向き合う準備ができていない方は
ぜひ向き合い方を真剣に考えてみてください ^^;
1.超長期投資
一つはやはり超長期投資です。
市場の変動は気にしない。
なぜなら、過去50年、100年というスパンで
株式市場は右肩上がりで成長してきたから
というスタンスですね ^^)
超長期投資を行う場合、最も重要なのは銘柄選定ですが
話が長くなりすぎるのでここでは割愛します。
次に重要なのがマインドセットです。
20年、30年という超長期投資を前提にしていても
株価が下落し続けると「本当に大丈夫かな…」
と考えてしまうのは当然です。
でもそこで売ったりしたら長期投資になりません。
だから大切なのは
「なぜこの銘柄に投資しているのか?」
を定期的に思い出すことです。
専門用語で「カタリスト」というやつです。
全世界株インデックスなどに分散しているなら
・世界人口は増え続けている
・人口増加に伴い経済も発展する
といったことが投資理由かもしれません。
テクノロジー株に長期投資しているなら
・テクノロジーの進歩はとまらない
・テクノロジーは世界を良い方向に変える
・テクノロジーは人々の生活に必要不可欠だ
などが投資理由かもしれません。
市場の変動は気にせず、
投資理由とだけ向き合う。
資本主義が終わったり、金融システムが崩壊したりなど
極端な大事件が起こった場合は別ですが、
世界人口の増加が超長期投資の理由なら、
株を手放すのは世界人口が減少に転じた時だけです。
超長期投資ではこのマインドセットが
非常に重要になると思います ^^)
2.高配当投資
続いては高配当投資ですね。
高配当投資をメインにしている場合、
下落したらむしろ嬉しくなります。
なぜなら、株価が下がると配当利回りが上がるからです。
例えば、僕が保有している銘柄の一つに
ベライゾン・コミュニケーション(VZ)
があります。
この銘柄、
どうしようもないくらい下落していますが
配当利回りがかなりいい感じです。
![](https://weissratings.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/Untitled-3-1024x287.png)
※marketchameleonより
これはベライゾンの
配当利回りの推移グラフですが、右肩あがりですよね。
最近だと5%を超える高配当銘柄です。
もちろん増配していることも要因の一つですが、
株価下落も配当利回り上昇の理由の一つ。
僕はベライゾンの株を「配当金が欲しい」
という理由で買っているので
基本的に株価チャートは見ません。
代わりに見ているのが上の画像のような
配当利回りチャートです。
高配当投資は
ちゃんと配当を出し続ける銘柄を選ぶこと
が難しいと言われていますが、
個人的にはそれ以上に
株価に惑わされないことが重要で
しかも難しいことだと思います。
なのでそもそも株価を見ず
配当利回りを見て投資するのも
一つの考え方だと思います ^^)
3.下落に強い銘柄を買う
3つ目は下落に強い銘柄に投資することです。
膨大な金融市場では、
全てが一律に下がることは基本的にありません。
ナスダックが下落するということは
投資家がナスダックから別のところに資金を
移したということ。
当然、資金が移る先は需要が増えるので
価格が上がりますよね。
それは別の株かもしれませんし、
金銀などのコモディティかもしれませんし
米ドルかもしれませんが、
お金が消えて無くなることは基本的になくて
別のものに変わっているだけ、
という視点は結構大切だと思います。
ご存知かもしれませんが、
今年に入ってからエネルギー株が強いですよね。
![](https://weissratings.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/Untitled-4-1024x481.png)
※tradingviewより
こちらはエネルギーセクターのETF
VDEの株価推移です
オレンジ色の線がナスダック100ですが
全く逆に動いていますよね。
エネルギーセクターに投資していたら
今年に入ってから資産を増やすことが
できていたわけです。
他にも、今下落している理由から
いろいろと考えることができますよね。
今下落している1番の理由は
やっぱり金融政策でしょう。
ここ数年の株価の上昇には、
金融政策が少なからず影響しています。
なので、金融政策の転換によって
株価が下がるのはある意味当然ですよね。
ということは、、、
金融政策で上がっていなかった銘柄は
今のような相場でもあまり下がらないんじゃないか?
と仮説を立てることができます。
こちらは何度か取り上げているアムコアですが、
![](https://weissratings.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/Untitled-5-1024x544.png)
※tradingviewより
コロナショック前から株価はずっと横ばい。
S&P500があれだけ上昇したのに微妙な銘柄だな
と見ることもできますが
金融政策によって上がっていないので
金融政策によって下がる理由もない
と考えることもできます。
僕も持っている銘柄ですが、
4%近い配当があるので横ばいなら御の字と考えていたら
最近はむしろ株価が上がり始めました ^^)
どういう銘柄が下落に強いのかは
下落している理由や今後の見通し
何より個別企業の綿密な分析が必要なので
簡単ではありませんが、
超長期投資のように下落に耐えたり、
高配当投資のように株価を見ないように
するのではなく
しっかり資産を増やしていける可能性がある
投資方法だと思います。
ただ、先ほど
「お金が消えてなくなることは基本的にない」
と言いましたが、
アメリカの中央銀行がこれから行う
量的引き締め(QT)は
お金を消えて無くしてしまう施策です。
![](https://weissratings.jp/wp/wp-content/uploads/2022/05/スクリーンショット-2022-05-13-12.16.56-1024x798.png)
※朝日新聞デジタル
これまでは資金が移動するだけなので、
どこかが下がった分、どこかが上がっていましたが、
これからは資金が消えてなくなっていくので
この方法の難易度はかなり高くなると思います ^^;
ということで今回は
下落と向き合う3つの投資というテーマで
今のような相場で投資していくための方法を
僕なりに紹介しました。
ちなみに4つ目の方法として、
「下落に張る」ということも考えられます。
先物で空売りをしたり、CFDで差額を取ったり
オプション取引を使ったりする方法ですね。
正直、この4つ目の方法が下落相場と向き合う
一番効果的な方法だと思いますが、
難易度がめちゃくちゃ高いんですよね…
なので割愛しました ^^;
いかがでしたでしょう ^^)
このメルマガで下落に対する不安が
少しでも和らげられたらと思います。
ちなみに、我々が提供している投資情報誌の1つ
「セーフマネーレポート」は
今回挙げた3つの方法を取り入れて
下落と向き合っています。
長期投資を前提に持ち続ける銘柄もあれば、
安定した配当収入を得るための銘柄も保有し、
下落に強いと考えられる金銀、債券などを増やし、
という感じで、それぞれをいい塩梅で取り入れた戦略です ^^)
下落相場にプロの視点で向き合っていきたい方は
セーフマネーレポートを検討してみてください。
↓
数々の下落を乗り越え45年続く投資戦略
P.S.
Weiss Ratingsは1万銘柄以上ある
全ての米国株を日々評価しています。
格付け情報のほか、アメリカ人アナリストの記事も
たくさんあるので、ぜひご覧ください
https://weissratings.jp/
P.P.S
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