株を買った時に考えること
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- 2022年1月7日
- トピックス
明けましておめでとうございます。Weiss Ratings Japanの安居です。
2021年、米国株式市場(S&P500)は27%も上昇しました。
年率27%がどれだけすごいかというと、10年で資産が10倍以上になるスピードです。
投資の神様ウォーレン・バフェットで年利20%ほどと言われているので、さすがにこの上昇が何年も続くとは思いませんが、、、
米国株投資を行う多くの人にとって資産を増やせた素晴らしい一年だったのではないでしょうか ^^)
でも、Weiss Ratingsの情報を受け取っている人の中にはそれ以上のスピードで資産を増やした人もいるはずです。
我々もいろいろな情報を届けていますが、例えば、無料で公開している「米国最高格付の株式ランキング」
これはWeiss Ratingsが最も今投資すべきと判断した上位25銘柄をまとめたレポートですが、2021年最初に選ばれた25銘柄を見てみると14銘柄がS&P500より大きなリターンを生みました。
その14銘柄はこちらです。
STE:NYSE 29.01%
BIO:NYSE 30.17%
MSCI:NYSE 35.64%
AJG:NYSE 36.45%
CDNS:NASDAQ 36.61%
TMO:NYSE 41.78%
IIPR:NYSE 42.71%
SHW:NYSE 42.68%
DHR:NYSE 45.90%
COST:NASDAQ 49.28%
MSFT:NASDAQ 52.12%
GNRC:NYSE 53.15%
MEDP:NASDAQ 57.13%
TSU.TO:TSX 112.71%
5銘柄中14銘柄が市場平均(S&P500)よりも高い株価成長をしているのはなかなか良い感じではないですか? ^^)
当時のレポートはこちらか見ることができます。
↓
マイクロソフト(MSFT)やコストコ(COST)のように日本でも有名な銘柄もありますが、聞いたことがない銘柄も多いと思います。
そうした銘柄と出会えることがWeiss Ratingsの魅力。
これからもメルマガやレポートを通じて日本人がハッと驚くような米国株の情報をお届けしていきたいと思うので今年もよろしくお願いします ^^)
ということで新年最初のメルマガのテーマは「約定した理由を考える」です。
Weiss Ratingsの情報を受け取っているあなたはいろいろな株を買ったり、売ったりしてきたと思います。
その時、「なぜその銘柄を買えたのか/売れたのか」を考えたことはありますか?
そりゃ注文を出したからだよ。と思うかもしれませんが、そうではありません。
株はほとんどいつでも売買できるので忘れがちですがあなたが株を買う時、それは誰かがその株を売っているのです。株を売った時、誰かは逆に株を買っているのです。
つまり、あなたが「今買うべきだ!」と考えた株は他の誰かが「今売るべきだ!」と判断した株なんです。
あなたが
・この銘柄に投資すれば資産が増える!
・今の株価は割安だ!
と考えて買い注文を出した時、
同じ時、同じ銘柄に、同じ価格で
・この銘柄を持ち続けても資産は増えない
・もう割高だから売ってしまおう
と考えた人がいるんです。
相手が間違っているのでしょうか?
でも相手は百戦錬磨の機関投資家かもしれませんよ。あなたが投資情報の参考にしているブログやSNSを運営する有名個人投資家かもしれません。
もしそうなら、相手の判断が間違いで、自分の判断が正しい。そんなふうに言えるでしょうか?その判断に根拠はあるでしょうか?
もちろん、これは禅問答のような話で正解はありません。
投資の目的や立場が全然違うからです。
あなたが株を買った時、売ってくれた人は、生活に使う現金を確保するため急な支払いに追われて仕方なく売ったのかもしれません。
その株も良いと考えているけれど、もっと良い株を見つけてそちらを買うための資金が欲しいのかもしれません。
ファンドがリバランスのために売買しただけかもしれません。
でも、その銘柄について、あなたと逆の投資を行った人がいるということは事実です。
だからぜひ、株を買うときにはこのように考えてみてください。
この注文が通ったとしたら、
・相手はなぜ売ったのだろうか?
・自分が気づいていないリスクに気づいているのだろうか?
・自分が思っているほど前回の決算が良くなかったのではないか?
・相手はもっと良い投資先を見つけたのではないだろうか
これは僕独自の考え方ではなく15兆円以上を運用する著名ファンドマネージャーのハワード・マークス氏の「投資で一番大切な20の教え」という本に書かれていた内容です。
有名な本なので読まれた方も多いかもしれません ^^)
本書では「二次的思考」という言葉で説明しています。
「この銘柄は割安だ!買いだ!」と考えるのは一時的思考。
その時「割安に見えるこの銘柄は、なぜ割安で放置されているんだろう?」と考えるのが二次的思考です。
もしその銘柄が本当に割安なら、世界中の頭脳明晰な投資家が見逃すはずないですよね。そしたら株価は上がり、割安じゃなくなります。
そうなっていないということは、頭脳明晰な投資家より先に見つけたか割安に見えているだけでリスクを見落としているかのどちらかです。
世の中には、有名大学を卒業して特別な訓練を受け高額なツールを使い朝から晩まで株式市場に張り付いてものすごく高い給料をもらうプロの投資家がたくさんいます。
その人たちが気づいていない投資アイデアに出会うことは簡単ではないですよね ^^;
こう考えることで思い込み、先入観、期待を省いて冷静に自分の投資を振り返ることができます。
そしてこの「二次的思考」を練習する上で一番わかりやすいのが
自分が「今買うべきだ!」と判断した株は他の誰かが「今売るべきだ!」と判断した株
自分が「今売るべきだ!」と判断した株は他の誰かが「今買うべきだ!」と判断した株
ということを踏まえ「なぜその銘柄を買えたのか/売れたのか」を考えることなんです。
今回は2022年最初のメルマガということでマインドセット的な内容でお届けしました。
僕も日々勉強中でつい「よし底値で買えたぞ!」とか考えてしまいます。
できるだけ「なぜ相手は底値で売ったのだろうか?」「さらに下がる可能性はどれくらいだったのだろう?」と考えるよう意識していますが、簡単ではないですね ^^;
2022年、僕の個人的な目標は投資で二次的思考を身につけることです。
あなたは2022年、どんな目標を持って投資に臨みますか?
ぜひ感想で今年の目標を教えてください
あなたの資産形成に貢献することも僕の大切な目標です^^)
↓↓
https://jp.surveymonkey.com/r/LPCBWNK
P.S.Weiss Ratingsは1万銘柄以上ある全ての米国株を日々評価しています。
格付け情報のほか、アメリカ人アナリストの記事もたくさんあるので、ぜひご覧ください
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。