恐怖に打ち勝ち買うべき半導体銘柄?
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- 2022年9月14日
- トピックス
こんにちは。Weiss Ratings Japanの安居です。
※tradingview
こちらはS&P500のローソク足と50日、100日、200日、300日中期から長期まで様々な移動平均線です。
注目したいのは青い丸をつけた2ヶ所。
8月中旬、100日(黄)と200日(赤)が交差するところで上値を押さえつけられ、楽観ムードが終了。2週間にわたり下落し続けました。
そして先日、9月9日ごろは50日(青)と100日(紫)が交差するところをしっかり上に抜けてきました。
短期の移動平均線(青:50日)が中期の移動平均線(紫:100日)を下から上に突き抜けそうなのでゴールデンクロス発生となりそうです ^^)
ちなみに、同じことが起こったのは2020年の7月ごろ。
コロナショックから回復する途中でした。
※tradingview
そこから昨年末までの1年半ほど驚異的な上昇を記録したのはご存知の通り。
ただ、この時との違いは長期の移動平均線の向きです。
コロナショックから回復している時、200日移動平均線が上向きでした。しかし今は下向きです。
※tradingview
200日移動平均線(赤)が明確に下向きですよね。
画像では分かりにくいですが300日移動平均線(黄)も8月後半から下向きになっています。
なので、長期的には分かりませんが短期的には上昇しても不思議ではない相場です。
とはいえ、、、
ポジティブなニュースがあったわけではなく悪材料出尽くし、織り込み済みで上がっている感じです。
なので新しい悪材料が出てきたらすぐにトレンドが変わるかもしれません…
具体的には今夜のCPIですね
これが予想と大きくずれていたら相場も大きく動くかもしれません。
さらにその後も
14日:生産者物価指数
15日:小売売上高/失業保険申請件数
そして来週22日には待ちに待った(?)FRBの政策金利発表FOMCがあります。
長期投資家はどんなニュースが出ても株価が乱高下しても強い意志で無視して
短期・中期投資家はしっかり分析してチャンスを掴んでいきましょう ^^)
ということで本題です。
今回は半導体セクターについて考えてみたいと思います。
半導体が長期的な成長セクターだということにほとんど反論はないでしょう。
水道メーターから照明、自動車…炊飯器や洗濯機、もちろんスマホも半導体が使われていないものを探す方が難しいくらい、生活の中に浸透しています。
そんな半導体セクターですが「投資すべきか?」と言われると迷いますよね ^^;
・伝統的王者で高配当のインテル
・独自のビジネスモデルで成長したエヌビディア
・製造を一手に担う台湾セミコンダクター
など魅力的な銘柄がたくさんあります。
僕のメルマガでも過去に2つの半導体銘柄を取り上げたことがあります。
この2つは取り上げた時のURLを貼ってあるので興味があればご覧ください ^^)
ちなみに今あげた企業の今年の株価推移は
※tradingview
インテル(青) -40%
エヌビディア(オレンジ) -52%
台湾セミコンダクター(水色) -36%
テキサスインスツルメンツ(黄色) -10%
KLAコーポレーション(紫) -17%
と全滅 ^^;
とはいえこういう時こそ
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皆が貪欲なときに恐怖心を抱き皆が恐怖心を抱いているときに貪欲であれ
///////////////////////////
というウォーレン・バフェットの言葉を思い出します。
もしあなたが長期で半導体が強いと考えるなら多くの人が恐怖し半導体銘柄から手を引いている今こそ貪欲になるチャンスかもしれません。
ということでWeiss Ratingsの格付けや記事を読み返していたのですが、、、、
約1ヶ月前、ジョン・マークマン氏が「半導体投資の最善策」という記事を出していました。
ハイテク株投資の専門家でもあるマークマン氏はこの記事の中で今投資すべき半導体銘柄を紹介していました。
読んでみると「さすが、ベテランアナリストは みているところが違うなー」と感心してしまいました ^^)
今回はその銘柄を僕なりに分析しようと思います。ぜひマークマン氏の記事もご覧ください。
↓
ハイテク株投資の専門家として過去様々な半導体銘柄を実際に推奨してきたマークマン氏
彼が今投資すべきと言った銘柄は…
、、
、、、
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)です。
聞き馴染みのない方も少なくないと思いますが半導体の設計ソフトウェアを提供する企業。
半導体企業が半導体を作るために必要なサービスを提供しています。
半導体銘柄の代表格、エヌビディアも同社のソフトウェアを使って半導体を開発しています。
マイクロコンピューターと呼ばれる分野で世界トップクラスのシェアを誇る日本企業ルネサスも同社の製品を利用。
日本が誇るスーパーコンピューター「京」にも同社のシステムが搭載されているそうです。
さらに売上の45%が半導体メーカーではなくスマホなどを作る電子機器メーカー。
近年、アップルやテスラなどが半導体を自社開発に切り替える流れが続いていますよね。
マイクロソフトやアマゾン、グーグルも同じく自社開発の半導体に力を入れています。
同社の顧客の半分近くが、こうした自社で半導体を設計している企業なんです。
・半導体の長期的な需要は増える
・自社設計に切り替えたとしても 同社の顧客は増える
そう考えると、半導体銘柄の中でもかなりいいポジショニングと言えそうです ^^)
ということで業績を簡単に分析していきます。
※tradingview
まずは売上(青)と(利益)です。
2020年、2021年と利益の伸びが鈍化していますが売上は順調に伸びていますね。
なぜ売上が伸びているのに利益が伸びないのか?ここをしっかり分析する必要がありそうです。
市場シェアを伸ばすための先行投資によって利益が減っているなら大歓迎ですね ^^)
※tradingview
続いてキャッシュフローですが、今回は営業キャッシュフロー(青)とフリーキャッシュフロー(オレンジ)に加えて、
自社株買い等に関する財務キャッシュフロー(水色)を入れてみました。
営業・フリーキャッシュフローが毎年20%以上のスピードで増えているのは非常に素晴らしいことですが、
そのキャッシュをどんどん自社株買いに使って株主還元していることが分かります。
自社株買いは株価上昇の大きな要因の一つなのでこれも嬉しい傾向ですね ^^)
実際の自社株買い推移はこちらです↓
今年に入ってぐんぐん増やしていますよね。自社株買いは経営陣の自信の表れとも言われます。
続いて資金繰りもみておきましょう。
忘れてはいけないのは、今は歴史的な利上げ局面だということ。
この間までほとんど無利子で借りていた借金が今では3%以上の金利が発生する…なんてことが起こる状況です。
こういう時、資金に余裕がない企業はたとえ利益を出していても支払利息に苦しみ倒産・事業売却・株式の追加発行…などの事態に陥るリスクがあります。
ということで財務状況中でも現金と有利子負債のバランスを確認しておきましょう。
※tradingview
こちらは
・現金及び現金相当物(青)と
・短期債務(オレンジ)
・長期債務(水色)
の比較グラフです。
要するに、手元の現金と利子が発生する借金の比較です。
見ての通り手元の現金の方が多いのでこの企業はその気になれば有利子の借金を手元の資金で全部返済できるんです。
それに、現金が右肩上がりなのに対し、借金の項目は右肩下がりですよね。
四半期決算でみるとさらに借金が減っているので利上げで苦しむ心配はなさそうです ^^)
ここまでで
・半導体企業としてユニークな強みがある (自社設計が進んでもこの企業の顧客が増える)
・利益の鈍化が気になるが売上は右肩上がりで成長
・潤沢なキャッシュフローから 積極的な自社株買いを実施
・手元の資金で借金を返済できる 安全性の高い財務状況
などが考えられます。
さすが、30年以上のキャリアを持つベテランアナリスト、マークマン氏が見つけた銘柄はハズレがないですね ^^)
ぜひ今回のメルマガと、マークマン氏の分析そしてあなた自身による追加分析をした上でケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)への投資を検討してみてください ^^)
P.S.今日のメルマガはいかがでしたか?ご感想ご意見をお待ちしております
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https://jp.surveymonkey.com/r/LPCBWNK
この銘柄について紹介してほしい!というコメントもお待ちしております。
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