電気代増加でチャンスになりうる投資先
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- 2023年8月2日
- トピックス
電気代が1000円ほど高騰しました…
ウクライナ侵攻による燃料費の高騰などで、電気代が大きく高騰し、
月平均1000円以上も負担が増加しているそうです。
これは日本に限った話ではありません。
世界中で起きており
例えばイタリアの電気料金は3年で3倍に高騰したそうです。
ですが、資源投資の専門家ショーン・ブロドリック氏は、
「世界中で高騰する電気代」によって、
私たち投資家にチャンスが訪れていると言います。
その投資チャンスとはなんなのか? ブロドリック氏の分析をご覧ください。
今後5年間で倍増するエネルギー産業がある。今なら安く買える。そして、明るい兆しもある。投資したいと思うだろう。
これは太陽エネルギーの話だ。
今年の第一四半期、米国の太陽光発電産業は市場最速の成長を記録した。
インフレ抑制法の優遇措置により太陽光発電の設置が増加し、米国の総設備容量は昨年末の142GWから2028年末には337GWに増加すると予測されている。
明るい兆しとは銀だ。
驚異的な電気的接続性がある銀には、太陽光産業で大きな需要がある。
。
太陽光発電における銀の消費量は、今年1億6,110万オンスになると予測され、2022年比で15%増、2014年比で189%の大幅増となる。
そして、それは物語の始まりに過ぎない。太陽光用の銀の需要は、今後飛躍的に伸びると予測されている。
それはまた別の機会に。第一に、太陽光ブームはアメリカだけで起きているわけではない。このグラフからわかるように、それは世界中で起こっている。
太陽光発電の世界的急増、1990~2024年
世界の再生可能エネルギー容量は、2023年には107GW増加し、過去最大の絶対増加幅となる440GWを超えると予想される。
中国はその最前線にいる。今年の第1四半期時点で、中国の実用規模の太陽光発電容量は228GWに達している。これは世界の他の国々の合計を上回る数字だ。
それでも、アメリカ人投資家が最も儲けを出せる場所はアメリカだ。アメリカは中国に遅れをとっているが、追いつくためにギアを上げている。
米国の太陽光発電の急増 1990~2024年
米国の太陽光発電所の建設が急伸した理由は、太陽光発電に対する投資税控除(ITC)と生産税控除が延長・拡大されることへの期待である。
太陽光発電に対する既存の税控除は期限切れを迎えていた。太陽光発電のITCは2020年から2022年にかけては26%だったが、2023年には22%に下がり、来年はまた10%に下がる予定だった。現在は30%に引き上げられている。太陽光発電の導入を考えている住宅所有者にとっては、うれしいボーナスだ。
ソーラーパネルが米国内で製造されたものであれば、さらに優遇措置がある。カナディアン・ソーラー(CSIQ)がテキサス州メスキートで太陽電池モジュール生産施設を建設すると発表したのはそのためだ。新工場のモジュール生産量は年間5GWとなる。
しかし、太陽光発電が優れているのはインフレ抑制法だけではない。コロナウイルス流行の際、サプライチェーンのボトルネックによってすべてが混乱したことを覚えているだろうか?そのボトルネックが解消され、供給が追いつき、太陽電池モジュールは再び安くなっている。
世界の太陽電池モジュール価格下落 2011~2023年
現在、一部の専門家は、太陽電池モジュールの価格は今後10年間、毎年10%下落すると予測している。最も安価なエネルギー源になりつつある。
つまり、より多くの太陽光発電が建設・設置され、銀の需要が増えるということだ。
確かに、太陽光発電メーカーは、太陽光パネルへの銀の使用を控えめにしている。それでも2022年には、太陽光発電は1億4,030万トロイオンスの銀を消費した。
これは前年比27%増で、工業用需要全体の28%に相当する。シルバー・インスティテュートは、2023年には太陽電池業界の銀需要は1億6,110万オンスに増加すると予測している。
一方、世界銀行はさらに先を見据えている。世界銀行は、2050年までに太陽光発電用の銀需要が、2019年の銀総需要の約50%に達する可能性があるとしている。これは太陽光発電だけで5億オンスの消費に相当する。
太陽電池にとっても銀にとっても、確かに強気に思える。
2つの対応方法
インベスコ・ソーラーETF(TAN)を利用する。経費率は0.69%で、優良な太陽光関連株のバスケットに連動する。また、iシェアーズ・シルバートラスト(SLV)を使って銀を買うこともできる。経費率は0.50%で、銀の現物に連動する。両者の値動きを1年間のパーセンテージチャートで見てみよう。
SLV及びTAN 週足パフォーマンスチャート
過去1年間で、SLVは13%上昇した。TANは足を引っ張り続けている・・・今のところは。最近の太陽光発電の需要、建設、税制優遇措置の強気な動きは、早晩株価を押し上げるかもしれない。
つまり、すでに上昇している銀に賭けるか、よりリスクの高い太陽電池に賭けて、より高い報酬を得るかだ。ひとつ確かなことがある。太陽光発電産業は躍進の一途をたどっている。そしてそれは、金属投資家にとって素晴らしい明るい兆しでもある。
健闘を祈って。
インフレや抗争で高騰した電気代を抑えるため、
CO2を出しにくいクリーンエネルギーを活用するため、
太陽光に注目するという大きな動きがあるようです。
実際、太陽電池は
2022年から2030年の予測期間中に複合年間成長率(CAGR)16.5%という比較的良い数字でで成長し、2030年までに3億8140万米ドルに達すると予測されています。
どのくらいの成長率か、
わかりやすく比べてみると
AIが話題になりエヌビディアなども属する
半導体セクターの年平均成長率は
2022年から2030年までの予測期間中に年平均成長率(CAGR)7.9%と予測されています。
太陽電池は半導体市場よりも大きな市場規模なのです。
これはAIやテクノロジーばかりに注目している
多くの投資家が見逃す事実ではないでしょうか。
そして、太陽電池分野の需要が今後も高まると、
その材料である銀の需要が高まるので
ブロドリックの分析の通り
今後銀は、リスクヘッジの投資先ではなく
大きなリターンを出してくれる投資先になるかもしれません。
ぜひ、AIだけでなく
銀などの資源銘柄にも注目してみてくださいね。
ただ、資源銘柄にもたくさん種類があり金や銀などの貴金属系銘柄をはじめ、
エネルギー系銘柄など種類もいくつかあり
なかなかリサーチするのも難しいかと思います。
そこで、月刊Weiss RatingsではAIなどテクノロジー系銘柄で今注目の銘柄から
金や銀などの資源系銘柄まで幅広くリサーチした情報をお届けしています。
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ショーン
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