5000ドルが67万ドルに変わるチャンスが再び
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- 2023年12月26日
- トピックス
2023年もあと数日。
ぜひ、年内に
・今年の株式市場の振り返り
・ご自身の投資判断の再評価・ポートフォリオの整理
を行ってください。
今年の初めはまだ利上げが続いており、3月にはシリコンバレー銀行など大手銀行の破綻が相次ぎ「リーマンショックの再来か?」と緊張が走りました。
ですが、2023年を振り返って最も印象に残っているのは、おそらく「AIブーム」と「エヌビディア」ではないでしょうか。
エヌビディアの株価は今年231%も上昇
他にも多くのAI銘柄が注目を集めました。
この上昇に乗れた人は、「なぜ乗れたのか?」
乗れなかった人は「なぜ乗れなかったのか?」「乗るべきだったのか?」を振り返ってみてください。
そこに、来年の投資チャンスを掴むヒントが隠されているはずです。
今日はショーン・ブロドリック氏の記事をお届けします。
ブロドリック氏はエヌビディアの急騰を取り上げた上で、「投資において、過去のリターンだけを 述べることほど無意味なことはない」と言いました。
では、一体何に意味があるのか?
この記事では、ブロドリック氏による来年以降のAI銘柄の見通し分析と、堅実なリターンを狙う一つのETFが紹介されています。
今、私たちは何か大きな変化を遂げようとしている。素早く行動する人々に、人生を変えるほどの富をもたらす何かがある。
AIだ。AIが次のテクノロジー・スーパーサイクルを加速させれば、人生を変えるほどの富をもたらす投資チャンスがいくつも生まれるだろう。
AIによるテクノロジー・スーパーサイクルは、人類史上最も強力なサイクルだと言える。このサイクルは13兆ドルもの富を生み出し、あなたもその一部を手に入れることができる。
あなたは、厳選された一部のハイテク株が、文字通り人生を変えるほどの富をもたらしてきたことを知っているだろう。アップル、アマゾン、グーグル、マイクロソフト…例を挙げればきりがない。しかし、誰もが話題にしている銘柄、エヌビディア(NVDA)を見てみよう。
この企業は、AIの夢を現実にするグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)チップを独占している。
もしあなたが10年前にエヌビディアを買っていたら、1万3400%も資産を増やすことができていただろう。つまり、10年前にエヌビディアに5000ドルを投資した場合、それが約67万5000ドルになっていたということだ。
NVDAの価格チャート
エヌビディアの長期的なパフォーマンスは驚異的である。エヌビディアは短期的にも優れていて、年初来で228%以上も上昇している。
しかしこれは過去のことだ。投資において、過去のリターンだけを述べることほど無意味なことはない。
新たなテクノロジー・スーパーサイクルは、再びこうした投資チャンスを与えてくれるだろうか?私の答えは「イエス」だ。
それも、過去のサイクルより大きな利益を、より早くもたらす可能性がある。
私たちは歴史の中で、テクノロジー・スーパーサイクルが人間社会を変えていくのを見てきた。簡単な道具の発明から農業、工業革命、そしてIT革命へ。そのひとつひとつが、大きな富を素早く創造するための土台を築く。
そして、それぞれのテクノロジー・スーパーサイクルは前のサイクルよりも速く進んできた。農業革命が富を産んだスピードより、IT革命が富を産んだスピードの方が格段に速いのだ。
マッキンゼー・グローバル・インスティテュートによれば、AIは2030年までに70%の企業に何らかの形で導入されるという。そして、世界全体で13兆ドルの新たな経済成長に貢献することになる。
米国のGDPは26兆ドルほどなので、これから6年ほどの間に、米国のGDPの50%に相当する経済成長が生まれると言うのだ。ドイツとイギリスとフランスとイタリアのGDPを足し合わせたより、さらに巨大な富が創出されるのだ。
これがチャンスでなくて一体なんだろうか。
マーケッツアンドマーケッツ社の別の予測によれば、AI市場は2023年から2030年にかけて年平均36.8%という驚異的な成長を遂げるという。これはAI市場全体の平均予測値だ。AIにはさまざまな分野があるため、より大きな成長が見込まれている分野もある。
前回のテクノロジー・スーパーサイクルは1980年代にPCが登場したことに始まった。このサイクルは10年以上続き、アップルやマイクロソフト、IBMといった企業が誕生し、巨大化するのを後押しした。
AIにより加速した今回のサイクルは、その半分程度の期間で、新しい巨大企業を生み出すだろう(既存の巨大企業がさらに巨大化するシナリオも考えられる)。
米中対立はAIをパワーアップさせる
その原動力はたくさんあるが、非常に重要な要因のひとつに、米中間の対立激化がある。
この対立は、台湾からサイバー空間まで、あらゆる場所で起こっている。米中覇権争いの決着は、AIの派遣争いの決着と同じ結果になるだろう。
米国は、中国がAI技術を急速に発展させるのを妨げるため、重要な半導体やコンピューター機器の中国への輸出を全面的に阻止している。
現在、米中両国は新興技術の研究開発に数兆ドルを投じており、AIはその大きな焦点となるだろう。
過去の紛争では、軍事費が技術の進歩を飛躍させた。現在、世界のハイテク大手がAIに資金を注ぎ込み、優秀な人材がAIスタートアップに集まっているのに加え、世界の二大軍事大国がAIに巨額の資金を投入している。
二大軍事大国が軍事費として巨額の資金をAIに投じているのだから、AIが飛躍するのは当然だ!
このスーパーサイクルに乗るには?
2023年、すでに飛躍したように見えるAIだが、2024年にさらにギアを上げる準備ができている。
もし自分で銘柄を探すなら、細心の注意を払ってほしい。間違った銘柄を買うと、来年の年末に自分のポートフォリオを大掃除するハメになりかねない。 そして現状、AI分野は玉石混合だ。
安全性を重視して多少のパフォーマンス低下を受け入れるなら、ウィズダムツリー・人工知能・イノベーション・ファンド(WTAI)のような上場投資信託は良い選択肢となるだろう。経費率は0.45%で、今年に入ってから約38%上昇している。
WTAI価格チャート
このAI ETFがS&P500を置き去りにしているのがわかるだろう。S&P500種株価指数が22%近くも上昇した素晴らしい年であるにもかかわらず、WTAIはその2倍近く上昇した。
確かに、ETFでは過去10年間にエヌビディアで見られたような大きなリターンは得られない。しかし、AIへの投資を始めるなら、こうしたETFがいいだろう。
もしあなたがより厳選された銘柄に投資してAIのサイクルからリターンを狙うなら、同僚のジョン・マークマンの分析に耳を傾けるといいだろう。今のAIサイクルの中心にいるマイクロソフトに在籍した経験も持つ彼は、AI銘柄への投資を検討する際、最初に意見を聞くべき人物だと言える。
2024年は厳選されたAI銘柄にとって素晴らしい年になるだろう。この上昇に全力で乗ってほしい。
健闘を祈って。
ショーン
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