今年の相場は強気?それとも弱気?
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- 2025年1月16日
- トピックス
昨年末から、S&P500は
乱高下を繰り返しています。
FRBによる利下げが期待遠のいたり、
1月20日にはトランプ大統領が就任するといった
イベントを控える中、
市場は上昇へと向かうのか?
それとも調整局面へと向かうのか?
行き先が不透明になってきていると感じられている方も
多いのではないでしょうか。
昨年同様、
強気相場が続くと予想しているアナリストもいれば、
弱気相場に気を付けるべきだと発言するアナリストもいます。
そんな中、
昨年の強気相場を予測、
さらに、
ゴールドが最高値を更新することも当ててきた
Weiss Ratingsのシニアアナリストである
ショーン・ブロドリック氏は
今年の相場をどのように見ているのでしょうか?
そして、この相場にぴったりの投資先についても
教えてくれました。
その続きはこちらの記事をご覧ください。
2024年1月に私はこのような記事を書いた。
「今年の株式市場はいったいどうなるのだろうか? 昨年同様、良い知らせは続くのだろうか?それともついに下落相場へと向かってしまうのだろうか?」
「私はほとんどの人よりも2024年の相場について強気だ。それは多くのアナリストやあなたの直感に反するかもしれない。多くの人が今の経済について悪い予感を抱いている。だが、おそらくそれは間違っている。なぜあなたが今年、強気であるべきかをお伝えする。」
多くの人が相場に対して弱気であったにも関わらず、2024年の相場に対して私は強気でした。そして、この1年を通して、私の予想は正しかったことが証明されたと言えるでしょう。
実際、S&P500は昨年1年間で約23%上昇した。これは過去の平均が10%ほどなので、平均の2倍以上の上昇だ。
では、2025年はどうなるのだろうか?
私は2025年についても概ね強気でいられたらいいのにと思っている。
ただ、残念ながら、スタグフレーションの進行を背景に、市場のボラティリティが高まっていると感じている。
その詳細については、また別の日に取り上げる予定だ。その代わりに、もし、今年の株式市場が急激に悪化した場合にどうするかについてお話ししたいと思う。今すぐに知るべきテーマだからだ。
1つ、質問させて欲しい。
「あなたは今年、弱気相場を心配しているだろうか?
また、弱気相場に備えて準備しているだろうか? 」
私から一つ、弱気相場に対応するための具体的なアクションをご紹介しよう。
それが、今日紹介する“配当銘柄”だ。
配当を支払う株式には、弱気相場から身を守るための「クッション」、つまり、配当金がある。無配当株と異なり、株価が下落する中でも利益を得ることが狙える投資先だ。
弱気相場では、配当金は市場が下落したときに株価下落を和らげるサポートとなる。
しかし、弱気相場を本当に打ち負かすには、ただ単に配当を支払う企業だけではなく、配当を増やす企業に投資していく必要がある。
まず第一に、配当を支払う企業は、長期的には、市場が良い時も悪い時も市場を上回ってきたということを確認しよう。
ヴィタリー・カツェネルソンは著書『アクティブ・バリュー投資』の中で、1900年から2000年にかけてS&P500の平均年間収益は10.4%だったと説明している。その収益のうち5.5%は配当によるものであった。
さらに調査を進めると、これらのリターンは強気相場か弱気相場かによって「ばらつき」があることが判明した。カツェネルソン氏は、長期的な強気相場では、配当が年間平均株式市場リターンの 19% を占めていることを発見した (残りは株価成長による)。
強気相場の中でも19%を占めていたこと自体、悪くないだろう。しかし、横ばい市場では配当が収益の90%を占めていたのだ。
一方、ジェレミー・シーゲル博士は著書『投資家の未来』の中で、弱気相場において配当金がポートフォリオに役立つ方法は2つあると述べている。
まず、配当金を再投資してさらに株式を購入することで、弱気相場という絶好の投資機会を逃さないことが挙げられる。
第二に、こうした追加株式は将来の収益を高める。シーゲル氏は、市場が底を打って価格が再び上昇すると、この時投資していた株式からの配当金が「収益加速装置」になると言う。
他にも、配当銘柄の優位性を示すデータはある。
ネッド・デイビス・リサーチは配当に関する重要な研究を複数行っている。最も重要な 3 つの調査結果をご紹介しよう。
配当を支払う企業は繁栄する— 2004年から2023年まで、配当を支払う企業はS&P 500のトータルリターンを大きく左右してきた。
青いチャートが配当を支払う企業。
紫のチャートが配当を支払っていない企業だ。
ご覧のとおり、配当を払っていない企業(紫)は、配当を払う企業(青)よりもはるかに低いパフォーマンスとなっていることがわかるだろう。
配当金の増加が鍵— 1973 年から 2023 年まで、配当金が増加した企業と新たな配当金を開始した企業が株価上昇を牽引した。
これも配当銘柄の優位性を示す良いデータである。
上の二つのチャートは、配当を増加させてきた企業と配当を支払っている全ての企業のパフォーマンスである。S&P500を上回っているのはもちろん、配当を増加させてきた企業が一番パフォーマンスが良いのは驚きかもしれない。
一方、最もパフォーマンスが悪かった2つのカテゴリーは、配当を支払わないか、または配当を削減しなければならなかった企業であった。これが長期的な業績の鍵となることは、このチャートを見る限りは明らかだろう。
配当銘柄はリスクを低減しながら、高いリターンをもたらす— 歴史的に配当は収益を増加させ、リスクを軽減する。
ここでは、左上の青い点に注目してほしい。これは1973年から2023年にかけて、配当を増加させてきた企業だ。配当増加銘柄はリスクが最も低いカテゴリーであるにもかかわらず、平均して 2 桁の収益を上げていることがわかる。
逆に、配当を支払わないか、または配当を削減しなければならなかった企業たちはリスクが高く、リターンも総じて低いことがわかるだろう。
これは市場のボラティリティが高ければ高いほど、つまり、相場が荒れるような展開になるほどに、配当を増加させてきた銘柄のパフォーマンスはさらに向上するということだ。これはまさに私が 2025 年に予測している展開である。
次のグラフを見ると、VIXが20以上、つまり、市場のボラティリティが高いほどの配当を増加させてきた銘柄のパフォーマンスが良いことがお分かりいただけるだろう。
したがって、米国の主要株価指数が弱気相場に向かう危険があると考える場合は、1) 配当を支払う企業、2) 特に配当を増やす企業を選ぶといった選択がベターと言える。
そして、私は世界経済の大きなトレンドやサイクルについても、深く分析・研究をしている。なので、これらのビックトレンドやサイクルに乗っている配当金を支払う企業を探すことができるのだ。
そして、2025年はこういった銘柄に注目している。
つまり、これらの株は配当金によって下落リスクを緩和し、大きなサイクルが到来すると上昇に転じる態勢が整っているということだ。
しかし、こういった銘柄をご自分で探していく場合には注意して欲しい。配当金を支払う企業を買ったのに、その企業が配当金を削減するのを見ることほど最悪なことはない。
上のグラフが示すように、配当金を削減していく銘柄はパフォーマンスが最も悪い株だ。
しかし、もしあなたが、私と同じように、この先の市場の方向性が心配なのであれば、ポートフォリオに配当増加銘柄をさらに追加したいと思うだろう。
もちろん、個別株で探していくのも良いが、よりリスクを分散させるためにETFを使いたい場合は、配当増加型ETFがある。次の 2 つの例を参考にしてほしい。
バンガード配当増加ETF(VIG)は配当利回りが1.73%、経費率が0.06%だ。
また、ProShares S&P500配当貴族(NOBL)は配当利回りが2.06%、経費率は0.35%だ。
ETFは一般的に株式よりも変動が少ない。ただし、株価成長と配当利回りの両方で個別株よりは低くなってしまうことも受け入れる必要がある。
それでは、良い投資を
ショーン・ブロドリック
いかがでしたでしょうか?
ブロドリック氏は
今年の相場については
ボラティリティが高まっており、
急激に市場が悪化していく可能性もあると
分析していました。
そして、
もしそんな相場が来た時のために、
知っておくべき投資先についても
教えてくださいました。
その投資先こそが、
“配当銘柄”でした。
中でも、
配当を増配し続けている企業は
過去の歴史を分析していくと
リスクを低減させながら、
大きなリターンを生み出す
といったことがわかりましたね。
特に、市場が荒れるような
VIX指数が高い時には
配当を増配し続けている企業は
より輝きを増すことがわかりました。
そして、具体的な投資先として
・バンガード配当増加ETF(VIG)
・ProShares S&P500配当貴族(NOBL)
の2つのETFを紹介してくれました。
ブロドリック氏の分析のような
リターンを得たいのであれば、
こちらの銘柄も参考にしてくださいね。
ただ、もしあなたが、
個別銘柄で株価成長と配当利回りの高い銘柄に
投資したいのであれば、
こちらの動画をご覧になってください。
Weiss Ratingsの膨大なビックデータを分析することで
配当投資の新常識とも言えるデータが明らかになりました。
・配当投資は適切な銘柄に投資することさえできれば、
S&P500の3倍以上のリターンが狙えるハイリターンな投資である
・10年あれば一切株価上昇しなくても
資産を2倍にすることができたアグレッシブな投資でもある
といった配当投資の意外な側面をご紹介しながら、
リスクを下げ、配当収入と資産成長の両立を目指した
配当投資を実践するための新常識もお伝えします。
さらに、
Weiss Ratingsの格付けで
「Bランク」以上の安全銘柄の中で
優良高配当銘柄たちをピックアップ。
なんとこの銘柄の平均配当利回りは7.92%
7.92%もの配当を配当を受け取りながら、
株価成長も狙っていけるかもしれません。
その詳細はこちらの動画で
ご紹介しています。
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