マイクロソフト、デジタルでSFを現実のものに
デジタル化されているAR(拡張現実)ヘッドセットを装備した兵士は、SF映画の定番であるが、アメリカではそんなSFの世界が現実のものとなった。
アメリカ軍陸は3月31日、マイクロソフト(MSFT) が戦場で使用される12万台ものARヘッドセットを供給する最大で220億ドルの契約を締結したことを発表した。
これは、今後の大きなチャンスとなる可能性があるため、投資家は今すぐこの波に乗ることを検討してみよう。
実際、マイクロソフトは長年にわたって軍との関係を培ってきた。
ワシントン州レドモンドに本社を置く同社は、2019年に4億8000万ドルの軍需契約を獲得し、同社の消費者向けARヘッドセット「HoloLens」のバリエーションを変更した。
CNBCが2019年4月に報じたところによると、マイクロソフトが提供するいわゆるIVAS(Integrated Visual Augmentation System)は、3D画像や赤外線画像、位置情報に基づく情報、さらには建物の見取り図などを表示することができるものだ。
戦争はデジタルトランスフォーメーションを迎えており、その影響は計り知れないものがある。
トレーニングの充実は最もわかりやすいメリットだ。
マイクロソフトが提供するARヘッドセットを装着した兵士は、実際の射撃訓練やポジショニング訓練に参加することで、自分の進歩を正確に測ることができるという。
また、フルネットワーク接続により、指揮官は複数の目でリアルタイムに戦場の状況を把握することができる。
兵士は、高度な訓練を受けたインテリジェントなセンサーとして、フィールドで効果的に活躍するというイメージだ。
IVASは、デジタル時代に作られた量産型の最先端デジタル製品である。
電気自動車(EV)と同様に、マイクロソフトの真の強みであるソフトウェアとコネクティビティこそ、多くの投資家が逃し続けているチャンスなのだ。
デジタル・トランス・フォーメーションは宣伝文句でもなければ、誇大広告でもない。
世界の軍事分野の大部分で、実際にデジタル・トランス・フォーメーションへの移行が遂げられている。
このプロセスをコーディネートできる企業は世界的に見てもマイクロソフトなど一握りしかない。
10年前、兵士用のARヘッドセットはSFの中だけのものであったが、今日、そのようなデバイスは現実のものとなり、マイクロソフトの株主は220億ドルの陸軍契約の恩恵を受けているのが現状である。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。
Comment (1)
Kosho Takiyama
22 4月 2021マイクロソフト(MSFT) の多様な技術力に恐れさえ覚える。