AIの未来、そして、あなたのポートフォリオの可能性
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- 2022年1月20日
- トピックス
機械学習として知られる高度な人工知能(AI)と、その次の段階であるディープラーニング(深層学習)は、AIの未来を担うものだ。
今回は、投資家がどのようにそれを受け入れることができるかを紹介するが、その前に、それらが何であるかを正確に説明したい。
自動化されたスマートトラクターに乗って、必要な場所に必要なだけ農薬を散布する農家の姿を想像してみて欲しい。
あるいは、外科医が繊細な侵襲的手術を行う際に、重大なミスを避けるためのロボットや、患者の遺伝子情報をもとに、医師が個別に提供する医療。
- これらは、ほんの始まりに過ぎない。
そして、想像しなくても、現在、すでに実現している。
では、AI、機械学習、ディープラーニングにはどのような違いがあるのだろうか。
AI:人間のようなスキルを自分で実行する能力を持つもの。例えば、Googleマップによる高速ルートの提案、モバイル小切手の預け入れ、音声からテキストへの変換、スパムフィルター、メタ・プラットフォームズ(FB)のフェイスブックによるタグ付けの提案。
機械学習:画像認識や音声認識など、既知の特徴に依存する。オンラインで何かを購入した後に、提案された商品を見たことがあるなら、それは 「条件付け学習」だ。 ネットフリックス(NFLX)やYouTube、スポティファイ・テクノロジー(SPOT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)は、すべてこのクラスの機械学習を使用している。
ディープラーニング: 人間の脳の構造と機能にヒントを得たディープラーニングは、自動的に特徴を発見することができる。
インテルによると、
人工ニューロン(生物の脳を構成する神経細胞)は、インプットがある閾値を超えると「発火(出力)」する。そして、脳の神経細胞と同じように、人工神経細胞は「ディープ・ニューラル・ネットワーク(DNN)」が何層も配置されている。
この技術は、バーチャルアシスタント、顔認識ソフト、自動運転車などを支える主力となっている。
そして、それが最近になって可能になったのは、次のような理由がある:
- 正確なモデルを開発するのに十分なインプットを提供する大規模なデータセット。
- 10エクサフロップス(1018回以上の浮動小数点演算)の性能を発揮できるハードウェアの向上。
- 常に発表されている、よりスマートなアルゴリズム。
アルファベット(GOOGL)やアマゾンなどは、基礎研究に多額の投資を行っており、
- その結果、ディープラーニングは人間以上の精度を示すようになった。
フェイスブックが、あなたがアップロードした写真に写っている人を認識するのに長けているのも、Alexaがあなたのお気に入りの曲を流するように頼むと、基本的には合っているのも、そのためだ。
ディープラーニングを用いたシステムは、実質的に自己認識していると言っても過言ではなく、
- だからこそ、あらゆる業界が手に入れようと躍起になっている。
実際、高度なAIは、2020年から2025年にかけて42%もの成長を遂げ、2030年には世界経済に15.7兆ドルをもたらすと予測されている。
投資家にとってのAIで利益を得る2つの可能性
このような成長は、投資家にとって新たな分野を生み出しており、その利益は大きなものになるだろう。
1. シースリーエーアイ(AI)は、高度なAIにおける最も純粋な投資となるかもしれない。そのアルゴリズムは、サプライチェーンの合理化、コスト削減、不正行為の検出などの判断に役立つ。
アルファベットやスノーフレーク(SNOW)との新たなパートナーシップにより、収益は最大35%増加すると見込んでいるが、 投資の強化により、当面は営業損失を見込んでいる。
2. リスクを抑えたい方には、グローバルX ロボット&AI・ETF(BOTZ)が良いだろう。純資産は27億3000万ドル、総経費率は0.68%、1日の平均出来高は63万3000株を超えている。
BOTZの上位3つの保有銘柄は、ファンドの資産の30%近くを占めている。ビデオゲームやデータセンター用のグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)を製造するエヌビディア(NVDA)や、センサーやスキャナーなどのファクトリーオートメーション製品を製造している日本企業のキーエンス(KYCCF)、そして精密なコントロール機能で低侵襲な手術を可能にするロボット手術システム「da Vinci」のメーカー、インテュイティブ・サージカル(ISRG)だ。
明日、空飛ぶ車やターミネーターのようなロボットが私たちの間を歩き回ることはないが、高度なAIが登場し、投資家がそれを利用できる方法があることは、十分に認識しておく必要があるだろう。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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