勝ち組の配当戦略
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- 2022年3月7日
- トピックス
配当を狙ったオプション売りは、配当重視の堅実な投資戦略だ。その仕組みと、それを活用する方法をご紹介したい。
無配当の株を買うとなると、勝つ方法は一つしかない。安い値段で買って、高い値段で売るということだ。
しかし、配当のある株を買えば、成功する確率は高くなる。
たとえ保有している間に株価が上がらなくても・・・集めた配当金で利益を残すことができるからだ。
だが、
- 配当に焦点を当てた別の戦略があり、勝つための方法がいくつかあるとしたらどうだろうか?
狙った銘柄が上がれば利益が手に入り、横ばいの動きでも利益を得ることができる。たとえ下がっても利益となることさえある。
逆境にあっても、その状況を好転させることができるのだ。
興味深い話であるため、 今回はさらに詳細をご案内したい。
- この戦略にはオプションが含まれる。
実際、約8割のオプションが成功しないというデータもあるのだが、これはそんな、うまくいかないことが多い「オプションの購入」ではない。
- その代わり、この配当重視戦略では、「オプションを売る」。
株価の下落をヘッジしたい買い手に対して「プット・オプション」を販売することで、実質的に「株式保険」の役割を担うのだ。
どういうことかとうと、万が一その銘柄が下落したときの保護(株を買い取ること)と引き換えに、あなたが保険料(プレミアム)の支払いを受ける取るということだ。あなたが毎月、住宅保険や自動車保険に支払っているのと同じようなものだ。あなたは、
1. 「保険」が適用される期間を決めることができる。
2. 「保険」として機能する具体的な価格を決めることができる。
3. そして正しいオプションを売り、対象となる銘柄が高値、横ばい、あるいは小幅安のいずれかに推移すれば、それ以上の義務はなく、保険料(プレミアム)を確保することができる。
唯一の問題のあるシナリオは、オプションの期限が切れる前に、株価が著しく下落した場合だが、それでもうまくいく方法がある。
自分が所有しても構わないと思う優良企業をターゲットにすれば、オプションによって株を手に入れ、再び上昇するまで保有することができる。
さらに、価格が回復するのを待つ間に、カバードコール・オプションと呼ばれるものを売り、さらに収入を増やすことも可能だ。
しかも、銘柄を限定して戦略を立てる必要もない。ETF(上場投資信託)でも全く問題ない。
だが、株にこだわる必要もないのだ。
金市場、債券市場、そしてあらゆる種類の市場を追跡するETFからインカムを得ることができ、そしてそれは、2022年のこれまでのように、株が苦戦を強いられている中でもうまくいく傾向がある。
ただし、この例を含め、どのような投資手法にもリスクがあることを心に留めておく必要がある。
そしてオプションの販売には、必要資金や損失の可能性など、何が必要かを理解しておくことが重要だ。
しかし、超低金利で、FRBによる利上げが予想されても、実質金利(インフレ調整後)はマイナス圏に沈んでいる世界では、配当に注目することがこれまで以上に重要となってくる。
それでは、また。
マイク・ラーソン
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