AIの時代にアマゾンが「買い」である理由
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- 2023年7月18日
- トピックス
イーロンマスクがAI会社を設立を発表しました。
https://www.asahi.com/articles/ASR7F43WRR7FULFA004.html
「ChatGPT(チャットGPT)」に代わるものを
つくりたいとの考えを数カ月前から示唆しており、
今回発表に至ったそうです。
作成したAI技術は、自身が経営する電気自動車大手の
テスラとも連携し自動運転技術の進化に
役立てる方針だそうです。
GPT−4以上の高性能なAI開発には否定的だった
マスク氏ですが、
AIの持つポテンシャル等に
大きな信頼や可能性を感じているように思えます。
今後、マスク氏のAI会社の動向やテスラの
動きに要注目ですね。
そして今、マスク氏と同じように
AIを有効的に活用しようと
積極的に動いている企業がいます。
エヌビディアなどの
半導体銘柄ではありません。
Weiss Ratimgsのシニア・アナリスト
ジョン・マークマンは
「AI時代に、この銘柄を買う時が来た」と分析しています。
数ある、AI銘柄のなかで
今「買い」だと、テクノロジー投資家が分析した銘柄は
一体なんなのでしょうか。
なぜ今買うべきタイミングなのでしょうか。
今回はジョン・マークマン氏による、
AI時代に「買い」と評価した銘柄についての分析をお届けします。
人工知能は企業利益を増大させるであろうが、現在のところほとんどの経済学者が予測しているような形ではない。
アマゾン・ドット・コム(AMZN)の幹部は先週、バージニア州のオフィスタワー9棟の取り壊しを発表した。このオンライン小売業者は最終的に、このスペースを使って最新鋭のデータセンターを新設する予定だ。
そして今、投資家はアマゾン・ドット・コム株を買うときが来た。説明しよう。
ブルーカラーのアメリカは何十年もの間、四面楚歌の状態にある。自動化が進み、オフショアリングが進み、国内製造業の給与は激減した。 労働統計局のデータによれば、1979年のピーク時、製造業はアメリカの全雇用の22%を占めていた。
しかし、全米製造業協会は、2020年にはこの数字がわずか8.6%に縮小したと指摘している。
ただ、悪いことばかりではない。
1960年代の平均的な製造業労働者の年間生産額は約4万ドルだった。今日の労働者1人当たりの年間生産高は20万ドルを超え、さらに上昇している。かつてはチームを組んで作業する必要があった作業も、今ではコンピューターやロボットを使えば2、3人で完了する。
この自動化とはつまり以下を意味する。
- より安い価格。
- 消費者にとって、より安定した品質。
- より高い効率性。
- そして、企業とその株主にとっては、より良い収益性。
より少ない労力でより多くのことを行うことを、経済学者は生産性と呼び、偉大なる富の創造者と呼んでいる。
AIは今、知識労働に生産性をもたらしている。
世界的なビジネス・コンサルティング会社であるマッキンゼーは、16のビジネス機能にわたる63のAI使用事例を調査した。研究者たちは、AIの総経済効果は7.1兆ドルから26.5兆ドルで、最大の受益者は営業、マーケティング、ソフトウェア・エンジニアリングであると結論づけた。
それは理にかなっている。スマートなAIチャットボットは人間と見分けがつかない。論理的な結論を導き出し、合理的に問題を解決し、人間と同じようにに考えているようにさえみえる。そのため、AIチャットボットはカスタマーサポート業務を効率化するのに最適なツールとなっている。
マッキンゼーのアナリストは、このようなチャットボットとの対話が自然な流れで進められることで、顧客のセルフサービスを拡大し、最初の接触で解決することが増えると考えている。 生産性は30%から45%成長するはずだ。
AIソフトウェア工学もまた、ゲームチェンジャーとなるだろう。
ChatGPTは、ユーザーのプロンプトに対して説得力のある応答を生成することで最もよく知られている。しかしこのソフトウェア・プラットフォーム及び増え続けるその他のプラットフォームでは、自然言語によるプロンプトだけで、実用的なソフトウェア・コードを書くことができる。コードに何をさせたいかを平易な英語で入力すると、チャットボットがコードを吐き出し、すぐに使えるようになる。
今月初め、アザーサイドAIの創設者であるマット・シュマーは、AIがソフトウェア・エンジニアの役割を大きく変えたとフィナンシャル・タイムズ紙に語った。彼のチームは現在、問題を定義し、構造を設計し、そしてAIにすべての力仕事をさせることに集中している。アザーサイドAIでは、はるかに少ないプログラマーによってより多くのことができる。
アマゾン・ドット・コムがオフィスタワーを取り壊してデータセンターを建設するのは、とても理にかなっている。シアトルに本社を置く同社の未来は、オフィスタワーではなくデータセンターにある。
多くの大手テクノロジー企業と同様に、アマゾン・ドット・コムもパンデミックの最中、猛烈なスピードで事業を拡大した。経営幹部は2020年から2021年にかけての売上高急増を利用して、事業を大幅に成長させ、優秀なエンジニアや管理職の人材を獲得しようと、アップル(AAPL)、アルファベット(GOOGL)、メタ・プラットフォームズ(META)と激しい競争を繰り広げてきた。
大手ハイテク企業は1月、この傾向を逆転させるべく動き始めた。
アップルを除くすべての大企業が一時解雇を発表した。企業支出の鈍化に対処するため、当面雇用凍結を実施する企業もある。しかし、これは策略である可能性が高い。
大手ハイテク企業は、それほど多くのソフトウェア・エンジニアを必要としていない。生成AIを使えば、より少ない労力でより多くのことができる。ホワイトカラーの世界では、多くのブルーカラーの仕事が一掃された1970年代以来の生産性ブームが始まっている。 それらの仕事が戻ってくることはなかった。
アマゾン・ドット・コムは完璧な位置にいる。同社の巨大なオンライン小売事業は、AIチャットボット導入の機が熟している。また、AWSのクラウド・サービス事業を含むホワイトカラー部門は、ソフトウェア生成AIの恩恵を受けるだろう。
アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)がコスト削減と収益性向上に取り組んでいることを考えれば、これは特に適切なことだ。
AMZNの3年間のパフォーマンスチャート
本稿執筆時点の株価は127.90ドルで、アマゾンの株価収益率は304.67と非常に高い。さらに重要なのは、株価が大手テクノロジー企業に大きく遅れをとっていることだ。アマゾン・ドット・コムの株価は、2022年12月には90ドル近辺で取引されていた。
各自でデューデリジェンスを行いつつ、投資家はアマゾン・ドット・コムを買うために弱点を利用すべきである。
健闘を祈って。
ジョン・D・マークマン
・アマゾンのCEO、アンディ・ジャシー最高経営責任者がコスト削減と収益性向上に取り組んでいること
・チャットボット導入により生産性は30%から45%成長すると期待されていること
・アマゾンがオフィスタワーを取り壊してデータセンターを建設していること。
これらのことからアマゾンがAIやチャットボットを導入し人件費の削減や、業務の効率を向上させる
そんな未来はもう目の前に迫っているのかもしれません。
そうなれば利益率等が向上し株価の上昇も期待できそうです。
アマゾンの株価は昨年の下落からまだ回復していないので
マークマンの分析の通り「今買うべき銘柄」と言える可能性があります。
Weiss Ratingsの格付け評価も5月に1段階上がっているので売り銘柄から脱却する未来も近いかもしれませんね。
今後の動向もぜひ、チェックしてみてください。
ただ、あなたが既にAI業界において活躍し今後も活躍が期待され比較的安心できる銘柄に投資をしたいのであれば
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