地中熱を利用しよう
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- 2022年1月12日
- トピックス
米国のエネルギー供給に占める地熱の割合は1%未満だが、米エネルギー省(DOE)によれば、この再生可能エネルギーは2050年には8%もの生産量になる可能性があるという。
– 地球規模で考えると、地球の全熱量の0.1%で200万年分のエネルギー需要を満たすことができる。
そして、その蓄えられたエネルギーを使って、すでに行動している国の例もある。
アイスランドでは、ファグラダルスフィヤル火山の噴火が続いている。
北大西洋の島国は、地震の多い国として知られ、多くの温泉は天然の湯船となっており、火山は何千年も前から溶岩を噴出している。
この熱は、地球が形成・合体したときに発生したもので、地球上のほぼすべての場所で利用することができる。
また、放射性元素の崩壊や、密度の高い物質が核に向かって沈み込むことによる摩擦熱で、熱が発生し続けている。
– 地熱はアイスランドの地表近くにあり、何十年にもわたってアイスランドの電力需要のほとんどを地熱で賄ってきた。
そして、アイスランドの首都レイキャビクは、建物の95%を再生可能な地熱エネルギーで暖めており、世界で最もクリーンな都市のひとつとされている。
それは、地熱が最もクリーンなエネルギーの一つだからだ。
さらに、ほとんどの地熱発電所では、使用した蒸気や水を再び地中に注入してリサイクルしており、資源の再生に役立っている。
しかし、地球の熱を利用しているのは、アイスランドだけではない。
米国は実はグローバルリーダーだ。
– 2020年末時点で、米国の設備容量は約3.67ギガワットで、世界全体の約25%を占めている。
この容量の約90%は、カリフォルニア州とネバダ州にあり、実際、カリフォルニア州のマヤカマス山脈に位置するザ・ゲイサーズは、世界最大の地熱フィールドであり、18の地熱発電所がカリフォルニア州の再生可能エネルギーの20%を発電している。
– 米国のエネルギー供給に占める地熱の割合は1%未満だが、米エネルギー省(DOE)によれば、この再生可能エネルギーは2050年には8%もの生産量になる可能性があるという。
また、1kWhあたり4から14セントと、従来型、再生可能型を問わず、すべてのエネルギー源の中で最も低いコストを実現している。そして、現在は経済的にも良くなっている。1990年代には10%程度であった地熱発電の新規井戸のうち、90%以上が収益性の高いものとなっている。これは、地質学的なセンシング、水平掘削、水圧破砕(フラッキング)などのシェールオイル技術によるところが大きい。
また、季節や天候に左右されることなく、一年中一定して利用できるため、信頼性も高い。
地中熱は未来の可能性を秘めている
だからこそ、シェブロン (CVX)とBP(BP)のような石油・ガス会社などが、地熱発電への参入を積極的に計画している。
– 彼らはすでにインフラを所有している。
フラッキングでは、地下に流体を注入して既存の亀裂を再び開き、天然ガスや石油を放出させる。
地熱発電では、化石燃料を集めるのではなく、注入された流体が循環して熱を直接地表に運び、発電を行う。
多くの専門家は、地熱が、20年足らずで爆発的に成長した米国のシェール産業のような軌跡をたどる可能性があると考えている。
– そうすれば、何十億もの新たな資金調達が可能となる。
ハリバートン(HAL)の元最高技術責任者であるヴィク・ラオ氏は、「地熱はもはやニッチな産業ではなく、非常に物質的な意味で、拡張性がある。」と述べている。
バークシャー・ハサウェイ(BRK-A、BRK-B)でさえも、地熱発電事業を行う企業のポートフォリオを増やしている。
しかし、真の意味で波に乗るなら、地熱に特化した上場企業の中ではオーマット・テクノロジーズ(ORA)が圧倒的に大手だ。
ネバダ州リノに本社を置き、地熱発電が同社の発電容量の93%を占めている。工場の多くは米国にあるが、事業は世界各地で展開している。
また、セメント製造などの産業過程で発生する残熱を利用して発電する熱電併給プラントや回収エネルギープラントの建設・運営も行っている。オーマットは、さらに太陽発電を追加している。
– 直近の現金および現金同等資産が4億9300万ドルあることから、今後3年間の年間成長率は27%から29%になると見込んでいる。
地熱関連株は、今後数年間、最も収益性の高い投資対象となる可能性がある。
だが、その道は平坦ではかもしれないため、投資をする前にはいつものようにデューデリジェンスを行うようにして欲しい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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