驚きの業績より格上げされた銘柄リスト
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- 2024年2月20日
- トピックス
先週は重要な経済指標が発表されただけでなく、主要企業の業績も何社か発表た。そして今週も非常に重要な決算や、いくつかの経済指標が発表されるため、投資家にとって非常に重要な期間だ。
私はここで個別企業の決算内容や見通しについて触れないが、あなたが企業決算を見る時に非常に重視すべきことをお伝えする。
銘柄分析には多くの時間がかかる。私はWeiss Ratingsの格付けシステムを統括し、アルゴリズムの中身や実際にそれがどのように機能してきたかを見てきたので痛感している。一つの企業を格付けするために、6000種類ものデータと、高度なコンピューターによる10万回もの計算が必要なのだ。
Weiss Ratingsの情報を受け取るあなたは、客観的なデータの重要性を理解しているだろう。ご自身で保有中の銘柄や投資を検討している銘柄について、売上や利益、キャッシュフローがどうなったか確認している人も少なくないだろう。
だが、決算発表において、投資家が見落としていると思われる重要な点がある。口調だ
もちろん客観的なデータは重要だ。それはWeiss Ratingsの格付けの実績を見れば明らかである。データに基づかない投資はギャンブルでしかない。
しかし、私は決算説明会を聞いて、経営陣の口調を聞くことも同様に重要だと考えている。
私たちは皆忙しい生活を送っているが、あなたが本当に情熱を注いでいる銘柄、そしてあなたのポートフォリオの基軸となる銘柄については、可能な限り決算説明会に耳を傾けて欲しい。
データ分析はWeiss Ratingsに任せて欲しい。何千ものデータを集め何万回と計算を重ねて投資判断を行うという欠かせないが、面倒で時間がかかる重労働は、あなたの代わりにWeiss Ratingsの格付けシステムが担っている。
だからこそ、私たちアナリストはもちろん、あなたも、データ化できない要素に目を向けて欲しい。Weiss Ratingsを使っていない投資家が「売上は昨年比でどうだったかな?」と確認している間に、データ化できない、だがデータと同じくらい重要な要素を分析してほしいのだ。
ただし、無理はしないように。たとえデータ分析をWeiss Ratingsに全て任せたとしても、投資判断は重労働だ。その重労働を肩代わりするために、私たち投資アナリストがいる。
さて、それでは決算分析という重労働を皆さんのかわりに引き受け、24時間無休で働き続ける格付けシステムが、今何に投資すべきだと言っているのか確認してみよう。
「B-」以上で最近格上げされた企業を、時価総額順に並べてみた。これがその結果だ。
アップル(AAPL)は売上高、当期純利益ともに好調で、「B-」から「B」に格上げされた。 前四半期比で営業キャッシュフローは84%増加、EBITは49%増加、EPSは1.46ドルから2.18ドルに増加している。
アップル・ビジョン・プロのリリースにより、この巨大企業に対する楽観的な見方は強くなった。熱心なアップルのファンはこの新しいハイテクデバイスの素晴らしい活用方法、ライフスタイルを見つけ出してくれるだろう。
過去のアップル製品がそうであったように、数年後には私たちのライフスタイルの常識となっている可能性もある。
もしあなたがアップル株を持っていないなら、わざわざ小型のハイテク株やまだ実績のない企業を探し出す必要はない。アップル株はハイテク分野で、全ての投資家が最初に検討すべき銘柄だ。
他にも注目すべき銘柄がある。このリストの上位銘柄にはモンスター・ビバレッジ・コーポレーション(MNST)がある。あまり話題にならない銘柄だが、そのリターンは過去10年間、素晴らしいものだった。
過去10年間で、株価はなんと399%上昇している。そして非常に興味深いことに、2004年まで遡れば、株式市場全体で最もパフォーマンスの高い銘柄のひとつである。そのことに気づいていない投資家も多いだろう。 2004年以来でみた時、株式市場最大の勝者は、エヌビディアでもテスラでもない。モンスター・ビバレッジだ。
ちなみに少し自慢をさせてもらうと、Weiss Ratingsの初期の格付けシステムは、モンスタービバレッジに「B」評価を与えていた。2004年1月のことだ。
格上げされたものだけでなく、最近格下げされた銘柄にも注目してみよう。あなたのポートフォリオにもしこれらの銘柄が入っているならば、注意深く分析すべきだ。
以下は、最近格下げされて「C+」になった銘柄を、時価総額順で並び替えたものだ。
このリストのトップであるロッキード・マーチン(LMT)は、EPSと収益の予想を実際に上回った。しかし、Weiss Ratingsの格付けシステムは「B-」から「C+」へ格下げするという判断を行った。
格付けシステムは同社第4四半期決算を受け、成長性や事業効率の低下、そして営業キャッシュフローの減少などを理由に格下げを行なっている。
「C+」は決して低い評価ではないため、これによってすぐに心配する必要はない。長期で持ち続けると判断した投資家にとっては、買い増しのチャンスと考えることもできるだろう。
また、私は決算発表で経営陣の口調を確認すべきだと言ったが、経営陣が自信に満ちた様子でこの決算を振り返り、将来の見通しを語っているのならば、そこまで心配する必要はないかもしれない。
しかし営業キャッシュフローが18.19%減少したことを知らずに投資していたのだとしたら、すこし注意した方がいい。ぜひWeiss Ratingsの格付けチェックを投資習慣に加えてほしい。
他にもこのリストに載っている銘柄に投資している方は、詳細を確認することをお勧めする。
重要なことは、Weiss Ratingsの格付けシステムや、我々投資アナリストをうまく使うことだ。投資の世界に絶対はない。格付けがDやEだからといって投資してはいけないわけではない(少なくとも私はお勧めしないが)。投資アナリストの判断を盲信すべきでもない。
それらを投資判断材料の一つとして、銘柄分析、そして投資判断という気が遠くなる重労働を肩代わりさせ、金銭的、時間的、その他様々な豊かさを手に入れてほしい。
また来週。
ギャビン
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。