市場はインフレとFRBについて間違っている
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- 2022年2月18日
- トピックス
先日、市場はインフレと金利の引き上げを巡ってパニックに陥った。私は市場が間違っていると考えており、それは堅実な投資家にチャンスを開くものだ。
ウォールストリートの人間の言い訳をするつもりはないが、今回の騒動の原因は、連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持つ、セントルイス連銀のジェームズ・ブラード総裁にある。
ブラード総裁は、1月に発表された最新の消費者物価指数(CPI)データに反応した。
あなたもご存知だろう。 インフレ率は7.5%と40年ぶりの高水準に達した。
実際、私は1年ほど前からインフレ率の上昇について述べてきたが、
- それは正しかった。そして、ウォールストリートは、間違っていたのだ。
さて、話をブラード総裁と彼が引き起こしたパニックに戻そう。
ヘッドラインインフレ率が7.5%に達したというニュースが流れた後、ブラード総裁は、インフレ率の上昇により、利上げに対してよりタカ派的になったと発表した。
ブラード総裁の発言
現在のフェデラル・ファンドレートは0%から0.25%の間となっている。先日、ブラード総裁は、「7月1日までに100ベーシスポイントの利上げを実施して欲しい」と述べた。
それは数回先の会合の話であるにも関わらず、このニュースを受けて市場はパニックに陥った。彼らの反応は、とにかく全てを売るというものだ。
そして、なんと、利上げ予想が急上昇した。
これを受けた株式市場は、トレーダーが次回3月のFRB会合での50ベーシスポイントの利上げを即座に織り込んだため、急落した。
さらに、市場ではフェデラル・ファンドレート2%への移行が早まると見られている。
ゴールドマンがパニックに
一部の人々は、より速い、より多くの引き上げを予測している。 ゴールドマン・サックス(GS)は、今年の利上げ回数を7回と見ている。
そして今、ウォールストリートは、FRBが空前の利上げを行い、それが経済を悪化させると確信しているのではないだろうか。
それは、ウォールストリートの話だ。
その一方で
では、私の話をしよう。くまのプーさんが言うように、私は非常に限られた頭脳しか持たないクマだが、非常に知的な人々と接することができる。
まず、同僚のトニー・サガミ氏が指摘したように、他のFRB総裁やFOMCメンバーの中は、「ブラード総裁は大嘘つきだ」と言う人が多くいる。
トニー氏は、2人のFRB総裁の言葉を引用した。
- リッチモンド連銀のトーマス・バーキン総裁:「私が今、(50ベーシスポイントの引き上げを)実施する必要性があると考えているかどうか?まずは納得しなければならない。」
- サンフランシスコ連銀のメアリー・ダリー総裁も、0.5ポイントの利上げは「私の希望するものではない」と発言している。
実際、ダリー総裁はパンデミックの影響が長引いていることを挙げ、「市場はすでに緩和策の撤回を織り込んでいる」と付け加えた。
一方、私の同僚であるセーフマネー・レポートの編集者、マイク・ラーソン氏は、経済が「昔の利回り」と呼ばれるような金利の上昇に耐えられないことを指摘している。
ラーソン氏はツイッターで次のように書いている。「民間の借り手(企業、消費者、自治体)は借金に埋もれている。」
そして、このチャートを載せている。
膨大な量の借金だ。
借金といえば、私の持論をお話ししたい。
- FRBには、基準金利をあまり上げない理由が無限にある。
国家負債だ。そして、政府はさらに国債を発行し続けることになる。また、金利を上げすぎれば、負債の利払いができなくなるというリスクもある。
パニックになる必要がない、もう一つの理由
次回のFOMCは約1カ月後で、当局は決定を下す前にさらに多くのデータを見ることになる。
そして、単なる財務的な事実だけでなく、欧州の地政学的リスクが不確実性を高めており、中国経済は不動産の逼迫に対処しているというものも含まれる。
これらに加え、前回2018年末にFRBが利上げを行った際に起こったことを述べておこう。
- 結果的には、経済があまりにも脆弱であったため、連続した高速の利上げには対応できず、FRBは尻尾を巻いて緩和しなければならなかった。
ブラード総裁はともかく、FRBは二度とこのようなことはしたくないと思っているだろう。
そこで、私の考えは次のとおりだ:
- インフレ率は高止まりし、さらに上昇する可能性が高い。
- FRBは確かに数回の利上げを行うだろうが、さらに実施しない言い訳を見つけるだろう。
- 物価は今後も上昇していく。
- そして、インフレの時代に好調となる投資は、うまくいく。
歴史を振り返ると、コモディティはインフレ時に非常に良いパフォーマンスを示してきた。この流れに乗る簡単な方法は、インベスコDBコモディティ・インデックス・トラッキング・ファンド(DBC)だ。金、銅、とうもろこし、大豆、ガソリンなど、14種類の商品の先物取引に投資するファンドで、もし1カ月前にDBCを買っていたら、すでに5.15%上昇となっており、
- 12カ月なら61.8%となる。インフレに打ち勝つことができるだろうと考えている。
つまり、パニックになってすべてを売ってしまうウォールストリートは間違っている。むしろ、賢明な投資家は、低利回りの負債を必要とするかつての急成長銘柄、つまりテクノロジー株を売るべきだ。
そして、バリュー株、エネルギー株、鉱山、金属、農業など、インフレの環境下でうまく機能するものを買うべきだろう。
これが私の投資哲学であり、私はそれを守り続けている。
チャンスはすぐそこにある。思い切ってやってみて欲しい。今こそ財産を築く時だ。
いつものように、銘柄を購入する前には、自分自身で調べて欲しい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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