安心して眠れるアイスクリーム銘柄が再び…
- 3307 Views
- 2023年3月16日
- トピックス
こんにちは。Weiss Ratings Japanの安居です。
難しい相場が続きますね ^^;
最近の話題といえば、シリコンバレー銀行の破綻でしょう。
3月10日、アメリカで16番目の資産を持つシリコンバレー銀行が破綻しました。銀行の破綻としては、2008年、リーマンショックで金融市場がめちゃくちゃだった時以来の規模です。
過去1週間の値動きを見ても、金融セクターが真っ赤に染まっています。
金融機関が破綻すると言うことは、景気に何らかの歪みが生じていると言うこと。景気後退への懸念からか、エネルギーセクターも大きく 下落していますね。
一方、昨日だけを見るとほぼ全てのセクターが急上昇。
シリコンバレー銀行は破綻しましたが、預金者の資産は保護されることが決まったため、連鎖破綻、連鎖倒産はなさそうだという見方が広がりました。
とはいえ、銀行が破綻するというのは只事ではありません。預金者が保護されたとしても、これまでシリコンバレー銀行が支援してきたベンチャー企業などの資金繰りは厳しいものになると思います。
そもそもベンチャー企業の業績が厳しく、シリコンバレー銀行の預金を引き出していたことが破綻した要因の一つ。ベンチャー企業に融資することのリスクが浮き彫りになったわけなので、他の銀行によるベンチャー融資も足踏みしそうです ^^;
市場全体を中期的に見るとこんな感じです。
僕がいつも見ているS&P500の200日(赤)、350日移動平均線(黄)と、昨年からの下落トレンドライン(青)
僕は200日移動平均線と昨年からの下落トレンドラインを上に抜けたことを理由に強気スタンスでしたが、シリコンバレー銀行の破綻ニュースなどもあって200日移動平均線を下抜けてしまいました。
まだ下落トレンドラインで反発していますが、もう一度200日移動平均線を越えていけるのか?に注目しています。
さてそんな中、株式以上に激動しているのが利上げ見通しです。
こちらは先月末のメルマガに掲載した利上げ見通し。そこからわずか半月で、こんな形になりました。
次の利上げについて、メインシナリオは変わっていませんが、半月前は27.7%が0.5%利上げを織り込んでいたのに、今では0%に。さらに「利上げしない」可能性も0%から17.3%に増えています。
利上げの到達地点も以前より0.25%下がりましたし、半月前にメインシナリオだった「あと3回利上げがある」と考えている人は、今や誰もいません ^^;
さらには2023年後半の早速利下げがスタートがメインシナリオになりました。
利下げは株式にプラスと言われていますが、予想以上に景気後退が早い、深いことの裏返しでもあります。
となると、これまで以上に銘柄選定は難しくなりそうですね。
・利下げによって株式のバリュエーション(割高感)が変わり上昇する可能性がある
・景気後退による業績低下によって株価が下落する可能性がある・シリコンバレー銀行の破綻により、利下げされてもベンチャー企業の資金繰りは厳しい可能性がある
他にもさまざまな要素が絡み合っているので先行き不透明ですが、要するに、、、
・景気後退が来ても業績をしっかり維持、成長できる企業・融資に頼らなくても事業運営ができる財務的に強い企業
であれば、利下げ効果による上昇が期待できそうです。
いつも通りの結論ですが、Weiss Ratingsの格付けを見てしっかり強い銘柄を選び抜こう!と言うことですね ^^)
ということで今日は「最高ランク米国株25銘柄」から一つ、そんな”強い銘柄”をピックアップしたいと思います。
それがこちら。
ゼネラルミルズ(GIS)です。昨年2月に「安心して眠れるあアイスクリーム銘柄」という件名で取り上げたこともある銘柄が、最新号でAランク認定されました ^^)
成長性、事業の効率性、財務状況、過去のリターン、株価の変動性、配当…全ての評価が高く(5段階中4以上)と、バランス感抜群です。
日本では高級アイスの定番「ハーゲンダッツ」やハウス食品と共同開発した「とんがりコーン」などが有名な食品系銘柄。世界100カ国以上で100種以上のブランドを展開しており、売上の7割を占めるアメリカでは人々の生活になくてはならない企業になっていますし、今後人口増加が見込まれる南米やアジアでも事業を拡大。ここ数年、ペット関連企業の買収も積極的に行っています。
なにより魅力的なのは、今年で「125年」連続して配当を出し続ける、伝統的安定配当銘柄だということ。配当投資家にとってはたまりません ^^)
僕がメルマガで取り上げてから17%ほどの株価成長。長期の移動平均線も上向。すでに述べたように125年、世界恐慌の最中でも配当を支払い続けた実績があるので、まさに「安心して持てる」銘柄だと思います。
そんなゼネラルミルズですが、昨年ぐんぐん上昇したところから反発。現在は高値から10%弱下がったところにあります。
下がった理由はいくつかありますが、一番大きいのは相場全体のトレンド転換だと思います。2023年に入って、これまで大きく売られてきたハイテク株が上昇しました。一方で、昨年の下落相場でも強かったヘルスケア・生活必需品セクターが下落。この影響が一番大きいでしょう。
もう一つは決算です。昨年12月の決算では、前年比で売上、利益ともにプラス成長。市場予想も上回りました。なので基本的には”良い決算”だと思いますが、利益率が低下していました。
こちらはゼネラルミルズの四半期ごとの営業利益と営業利益率の推移です。高インフレの影響か、直近の利益率が下落していますよね。
個人的には、前回の決算で利益率が下がったことより、それまで利益率が改善し続けていたことの方に注目すべきと思うので、やはり下落の理由の大半は、ただのセクターローテーションだと思います。
また、業績の上方修正もあって先月から株価は回復傾向。
食品という生活に不可欠な商品を提供し、125年も連続して配当を支払う伝統的配当銘柄で、昨年のような下落相場でもしっかり株価上昇。決算は昨年比も予想も越えて安定してしており、中長期に見れば利益率も改善傾向。
世界一の経済大国アメリカでしっかり地盤を守りながら、アジアや南米といった新興市場にも積極参入。さらに最近はペット事業も好調。
そんな銘柄がセクターローテーションの一環で下落しているなら最高の仕込みどきですね ^^)
個人的には「先月のBest 1 Stock」で紹介された”AIお菓子メーカー”とどちらに投資するか迷います ^^;
この企業も、食品という必要不可欠な業界で高いシェアを持ち、売上、利益ともに安定して成長。50年以上連続増配を繰り返し、ゼネラルミルズと並ぶ安定配当銘柄。
こちらもセクターローテーションの一環で、業績好調にも関わらず株価は下落。
そして、、、
AIを活用した商品開発など最新技術も積極的に活用しており、売上の成長スピードはゼネラルミルズより速い。
つまり、、、
・配当の歴史を重視するならゼネラルミルズ・成長スピードも重視するならBest 1 Stock
という感じでしょうか。
もちろんBest 1 Stockも50年以上連続配当を続ける安定配当銘柄ですが、ゼネラルミルズの125年には及びません。
あなたならどちらを選びますか?
ぜひ動画を見て答えをコメントで教えてください ^^)
↓↓
(特別ビデオ)2023年2月のBest 1 Stock
P.S.今日のメルマガはいかがでしたか?ご感想ご意見をお待ちしております
↓↓
https://jp.surveymonkey.com/r/LPCBWNK
この銘柄について紹介してほしい!というコメントもお待ちしております。
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。