【徹底解説】4つのテクニカル指標(前半)
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- 2023年6月6日
- トピックス
こんにちは。Weiss Ratings Japanの安居です。
メルマガとしてお届けするのは少し久しぶりですね ^^;
これからは週に一回くらいのペースに戻して・Weiss Ratingsだから見つけられた投資チャンス・米国最先端の投資戦略やマーケット情報などをお届けしたいと思います。
こんな情報を届けて欲しい!という内容があればぜひアンケートで教えてください ^^)
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さて、先週は東京でWeiss Ratings創業者マーティン・ワイス氏と直接会って話を聞いてきました。
こんな感じで、最近の経済状況や投資戦略、資産形成のマインドセットについて色々教えてもらいました。
教えてもらった内容は随時お届けしていくので、楽しみにしていてください ^^)
ということで、今日の本題は「4つのテクニカル指標」です。
僕が相場解説をする時、よくこういうチャートを出していますよね。
※tradingviewより
S&P500に、50日、100日、200日、350日の移動平均線を表示したものです。以前のメルマガで「350日移動平均線を超えたから強気」とお伝えしましたが、オレンジの350日移動平均線を超えてからしっかり上方向。現在は青色の50日移動平均線がサポートラインになって、上昇トレンドを形成しています。
この移動平均線もテクニカル指標の一つ。
僕はざっくりした相場の方向感を掴むときは移動平均線を見ています。ですが当然、自分で投資先を選んだり、実際に指値価格を決める時には他のテクニカル指標も使っています。
今日は、僕が実際に使っている4つのテクニカル指標を解説したいと思います ^^)
トレーディングビュー(tradingview)で無料で使えるものなので、ぜひご自身の投資判断の参考にされてください。
【前提条件】
まずは前提条件を整理。僕は長期投資家です。テクニカル指標というと短期トレードで使うイメージがあると思いますが、僕は短期トレードをまったく行いません。
では何にテクニカル指標を使っているのか?
それは、優先順位と指値ポイントを決めるためです。
投資したい銘柄が10個あったとして、毎月それらを均等買いすることはできませんよね。その中からいくつか優先順位を高いものを決める必要があります。
そして、長期的に買い増していくなら、少しでもお得に((下がったところで)買いたいですよね。
テクニカル指標を使って僕が見ているのはそこです。
投資したい十数銘柄の中で、最も今お得だと考えられる上位数銘柄を選び抜き、その上で、現実的な指値ラインを決める。
そのために複数のテクニカル指標を使っています。
なので、指標の本来の使い方や、短期トレードの解釈とは異なる場合があります。その点はご了承ください ^^;
それではいきましょう!
❶移動平均線
まずはお馴染みの移動平均線です。
※tradingviewより
こちらはS&P500のチャートに50日、100日、200日、350日の移動平均線を表示したもの。僕はこの4つの期間の移動平均線を見ることが多いです。
移動平均線とは、ある一定期間の株価の平均値。平均値ということは、その期間に投資した人の平均的な取得単価、損益分岐点になります。
つまり、350日移動平均線を下回った時、直近350日間の間に投資した人は平均して損をしている状態。逆に350日移動平均線を上回った時、直近350日の間に投資した人は、平均して含み益を獲得している状態です。
投資判断を左右するもっとも重要な情報は何か?
自分の取得単価でしょう。
先の見通しがよかろうが悪かろうが、直近上がっていようが下がっていようが、自分の証券口座がマイナスなのかプラスなのかの方が投資判断に大きく影響するはずです。
これ以上下がったら自分の保有分がマイナスになってしまう…後少し上がってくれたら自分の保有分がプラスになる…!!
移動平均線はそういう価格帯を示してくれます。
なので、そのタイミングで投資判断が変わる=株価のトレンドが変わりやすいタイミングだと考えられるのです。
もう一度、S&P500の移動平均線を見て見ましょう。先ほどよりもう少し長期で、わかりやすくするため50日と350日移動平均線だけを見ています。
※tradingviewより
赤丸の部分を見てください。2021年の強気相場の時、「50日移動平均線まで下落したら上昇」というパターンを繰り返していました。
こういう相場では、「50日移動平均線まで落ちたら買う」という単純な戦略で、比較的お得に投資することができたわけです。
この頃僕は、「50日移動平均線に近い銘柄を選び、50日移動平均線の価格で指値注文する」という方法で投資したものもあります。
一方、2022年は相場が大転換。長期下落トレンドに切り替わりました。そんな中、役に立ったのが350日移動平均線の青丸です。
以前からメルマガを読んでいただいている方は、僕が青丸のところをなん度も話題にしていたのをご存知だと思います。
▼350日移動平均線を話題にしたメルマガの一部
今週の下落で買った銘柄
「Year of Efficiency」←この言葉に注目
「【銘柄選び】この3つを比較してください」では350日移動平均線を超えてきたことを理由に、いくつか株を仕込んだこともお伝えしました。
このようにざっくりした方向感を探るとき、移動平均線はかなり役立つと考えています。
実際、どのように判断しているかは時と場合によって変わるのですが、
・長期移動平均線が上向きで強気の上昇トレンドがある場合は、短期移動平均線を指値ポイントにする
・長期移動平均線の方向(上向か下向き)が変わりそうなポイントや久しぶりにタッチしている場合は、トレンドが変わる可能性があるため様子見
のように使っています。
❷ボリンジャーバンド
移動平均線はざっくりした方向感を知るために使っていますが、より現実的に指値ポイントを決めるときは、ボリンジャーバンドを見ることが多いです。
ボリンジャーバンドとは、20日移動平均線に標準偏差を足したもの。
標準偏差とは、ばらつきの可能性を数学的に表したものです。
本気でテクニカルトレードをするなら細かな数式も覚えておく必要があるかもしれませんが、あくまでも長期投資を前提に「ちょっとお得に投資したい」というだけであれば、細かな定義は無視していいでしょう。
要するに「68%の確率でこの範囲に収まります」「95%の確率でこの範囲に収まります」ということを表すのがボリンジャーバンドです。
※tradingviewより
こちらはアップルのチャートにボリンジャーバンドを表示したもの。いろいろ設定を変えることもできますが、20日移動平均線を軸に「95%の確率でこの範囲に収まります」という範囲を水色で表示してくれています。
95%の確率でこの範囲に収まるなら、やることは簡単ですね。
ボリンジャーバンドの下のラインを突き抜ける可能性は数学的に5%しかないのですから、下のラインで買えばいいんです。
※tradingviewより
ボリンジャーバンドの下ラインにタッチした赤丸の場所と、上ラインにタッチした青丸の場所。どっちで投資した方がいいかは明らかですよね。
もちろん、ボリンジャーバンドのライン自体がどんどん下に広がっていくこともあるので、必ずしも底値で買えるわけではありません。
ですが前提を思い出してください。これはあくまでも長期投資。この先上がろうが下がろうが、どっちにしても買うつもりの銘柄です。
であればちょっとお得に買えれば十分。
僕は
・ボリンジャーバンドの上の方にある銘柄は下落する可能性が高いので優先順位を下げる
・ボリンジャーバンドの下の方にある銘柄は上昇する可能性が高いので優先順位を上げる
・指値価格はボリンジャーバンドの下の方に設定する
という感じで使っています。
もちろん移動平均線や、この後紹介する2つの指標も組み合わせた上で最終判断するのでそうじゃない時もありますが、結構メインで使っている投資判断材料です ^^)
さて、残り2つも紹介しようと思ったのですが、、、
そろそろメールで読むにはしんどい長さだと思うので、後半はまた次回。早ければ明日にも届けるので楽しみにしていてください ^^)
ちょっとネタバラシ。
これは実際に僕がプライベートで使っているtradingviewの画面です。ボリンジャーバンドを表示したチャートの他に、2つの指標がありますね。↓
※tradingviewより
次回のメルマガではこの2つを紹介します ^^)
P.S.
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